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2021年8月13日

雪組「Fire Fiver!」感想

ゲ キ ア ツ !!!!!!!!!!!

なショーでした、最初から最後まで…いやホント、途中息ができなくなったし気付いたら汗かいてた。どういうこと。
まーとにかくドチャクソに萌えたし燃えました!!体感5分、というよりもう5秒よ。あっという間の秒速ショーです。
稲葉先生、素敵なショーを本っっっっっっ当にありがとうございました!!!好きです!!!!
というわけで、場面ごとの簡単な(?)感想というか、萌えたぎった思いをぶつけた文です。


●Jungle King(プロローグ)

まずねぇプロローグのジャングル!好きです!!
熱帯雨林っぽい少しねっとりした妖しい雰囲気から始まって、ジャングルキングのさきちゃんが登場するとリズムも曲調も激しくなって…ショーの主題歌としてはまぁ、ちょっと覚えにくいかな…?と思うけど(笑)私はめっちゃ好きです!!新たな王の誕生を祝うファンファーレ的な金管と、パーカッションのリズムがとにかく熱くてかっこいい~!!
お衣装もね~、皆が着ている真っ赤で情熱的な衣装も好きだし、さききわが着ている黒と金の羽根がいっぱいついてるお衣装も超~~好き…ゴォーージャス…なんかちょっと、「ソロモンの指輪」で水さんが着てた黒い羽根のお衣装を思い出しました(でも後で映像見返したら全然違ったwww)

ただあの黒×金のお衣装、滅茶苦茶重そうだな…とも思ったので、あの衣装のひらめちゃんを優雅にリフトするさきちゃんすっげぇな!?と思いました。
そして総踊りになったところで、あーさのお衣装が他のスターさんたちに比べて明らかにキラッキラなのがよく分かって、何かもうこの時点で泣きそうになりました。ああ~あーさが二番手さんのお衣装着てるよ~って思って、何か感極まっちゃって…早いよ…!!(笑)
まぁでもそれ言ったら、初日は冒頭でさきちゃんが登場した時点で「(´;ω;`)ブワッ」て来ましたけどね…!ひゃーさきちゃんがトップさんだよぉぉぉ…!!と思ったら感無量ですわ…ウッ…!!

プロローグから滅茶苦茶熱くて激しいので出演者の方々は大変だと思いますが、「ファイヤー!!祭じゃー!!」という熱(伝われ)がさききわの大劇場お披露目をお祝いしている感じもあって、エネルギッシュで素敵なプロローグだったなと思います!


●Jungle Opera

初日前に歌劇8月号の座談会を先に読んで、「ジャングルのオペラハウスってなんやねん??」と思ってましたが…たしかに、オペラハウスでした(笑)
モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」をモチーフにしたコミカルで華やかな場面で、あーさのちょっと間抜けな色男ぶりと、彼を奪い合う娘役さんたち(+α)のやり取りが楽しかったな~!!娘役さんたちはお姉さまチーム(ドンナ)とお嬢さんチーム(フィリア)に分かれていたけど、必ずしも上級生がドンナではなかったりするのもちょっと面白かったですw
あとこの場面の初めにあーさが「♪私は神に選ばれし男~」みたいなことを歌うのを聞いたら、「1789」のアルトワ伯も思いだしてしまって…(笑)こういうナルシスティックでちょっとアホっぽいキャラ、好きなんですよねぇ…あーさの美貌ならモテるのも分かりみしかないしさ…髪型はちょっと、その、だいぶ、個性的だけど(そこがまた可愛いよ!)

そしてオチとして?いや、真打としてとして?登場するプリマドンナのにわさんがまた面白くって!!www
にわさんがスカートをたくしあげて爆走するところで足元が見えるんだけど、靴下の色がマチネ・ソワレで違っているのもオシャレだな~と思いました(笑)たしかマチネがパステルカラーの緑とピンクのボーダー、ソワレは濃いめの緑と黒のボーダー柄だった気がする…違ってたらすみません!
にしても、まさかにわさんとあーさのキスシーンを見る日が来るとはなぁ…思いませんでしたね!!(笑)


●Concrete Jungle

ショーの情報がちらほら出始めた時から、めっちゃくちゃ楽しみにしていた場面でした!!
さきちゃん率いる雪組の男役たちがスーツにハット姿で、ジャズナンバーに合わせて踊るなんてもう絶対絶対かっこいいに決まってますやん…しかも振付が三井先生だなんてもう、鬼に金棒、天下無双すぎますやん…見る前から自分が呼吸困難になるのが分かるわよ、こんなん!!(笑)
あーん稲葉先生、スーツ群舞の場面を作って下さって本当にありがとうございます!!!

というわけでもう音楽が流れ始めた瞬間からドキドキして、後方セットの階段にゴールドのスーツを着たさきちゃんが現れた瞬間にはもうテンションマックスで弾け飛びそうになってました。脳が。
いやもうだって出てきただけでかっっっっっっこいい…!!!そこにいるだけでかっこいいのに踊り始めると更に更にかっこいいんだよ~~~勘弁して欲しい!!!!

ただこの場面、ちょっと残念に思っていたのが「あーさはこの場面に出ないんだろうな」ということ。
座談会の中で出てきた
・直前があーさメインの場面であること
・さきちゃんの「あーさが女性に囲まれた(ドン・ジョヴァンニの場面のこと)後でこちらは男祭で!」という話しぶり
から、そう思っていたんですよ。
さきちゃんとあーさがスーツ姿で並んでカッコ良く踊る場面を見たかったから、そこはちょっと残念だなぁって。

…そしたらさーーー!!??
スーツの場面が始まって少し経ってから、下手から颯爽と歩いて来るイケメンがいるじゃあないですか!!!!

そう!!
朝美の!!!!
絢さんですよ!!!!!

え、あーさも!?この場面に途中参加なの!?早変わりすごいね!!??
と内心動揺しまくっていたら、まるで「遅れて悪い」と言うかのように群舞に合流したあーさが、さきちゃんと組んで踊り始めたんですけど……。

は………………………???????

ちょ、ま、本当に、意味が分からない。待って待ってプリーズ?
何で、この遅れてきたイケメン、当り前みたいにさきちゃんと組んで踊ってんねん???
はい、何故なら二番手スターだからです!!ヒュウッッッッッ!!!!!

もうねぇ、頭の中がパニックよ!!観劇前にプログラムチェックをしなかったので、マジでこの場面にあーさは出ないと思っていたんです!!
それが!出てきた上に!!さきちゃんとペアダンスを踊ってる!?は!?私をころす気なんです!!??というかしんだ!!頭の中で「お前はもう死んでいる(CV.神谷明さん)」って声が聞こえたわ!!!!!
いやもうめっちゃカッコ良かったし萌えたぎった…男役×男役の、スマートでストイックな雰囲気の中で大人の色香が漂うような、そういうダンスが本当に大好きなので…それをさきあさで、いきなり見せてもらえるとは思わなかったよぉぉ…!!
稲葉先生本当に本当にありがとうございます!!!

だってのぞさきの時はさぁ、男役同士でショーで組んで踊る場面って本当に全然無くてさ…よ~~~やく「シルクロード」の大世界で滑り込みギリギリセーフ!!みたいな感じだったのに!(それもすっごく短い時間だった)(私には永遠の15秒でしたけどね!)
それがいきなり、お披露目公演でガッツリ二人が組んで踊る場面を見られるなんて思ってなかったんだよ…CHの方も関係性てんこ盛りのスタートダッシュを切ったってのに、ショーの方も初っ端から凄いよぉぉ…興奮しすぎてしぬ。まだ中詰も見ていないのに(笑)

そんなわけで、さきあさのペアダンスに大興奮して思考回路がショートした末に、銀橋にずらっと並んだ男役の皆さんがあまりにもカッコ良くてまた頭が沸騰し、滅茶苦茶楽しかったけど記憶が吹っ飛びまくる場面でございました。
本当に興奮しすぎて「とにかく最高だった!!!!!」ということしか覚えていないから、早く円盤が欲しい…(笑)


●Arabesque

男役のスーツ祭に息も絶え絶え…と呆然としているうちに始まる中詰!
こちらもスパニッシュなので情熱的なんだけど、お衣装の色味は落ち着いたトーンだったので皆さんシックな色気があって素敵だったなぁ!
男役さんは黒の上下にサッシュの赤が差し色で、こちらは定番という感じだったけど。娘役さんのスパニッシュドレスが上品なインディゴブルーで、その上に黒いボレロをはおり、大きな花の髪飾りとサッシュは赤、という組み合わせがとっても素敵でした!!インディゴ×暗めの赤の組み合わせって合うんだな~と勉強にもなりましたわ。
幕開きがひらめちゃん率いる娘役さんたちの群舞っていう構成も素敵だったなぁ~!場面ごとにパッと色が変わるショーが好きなので、スーツ男役群舞⇒スパニッシュ娘役群舞って流れもとても好きです。

それと、この場面で使われているファリャの「火祭りの踊り」は、元々好きな曲だったんですがますます好きになりました!狂詩曲「スペイン」とのミックスアレンジもすごく素敵だったし、ショーのテーマと場面にきちんと合う選曲がまたいいなぁと。偉そうな言い方になっちゃって恐縮なんですが、稲葉先生がショーで選曲するクラシック音楽ってセンスがいいなぁと思います。
元がクラシック音楽だから著作権に引っかかて音源差し替えになる…という心配があまりないところも好き(笑)

で、盛り上がったところでマタドール姿の!さきちゃんが!!ご登場!!!ひぃぃぃぃ白マタドール様よー!!!!!(白目)
さきちゃんはスタイルがいいからさぁ、何を着ても似合っちゃうんだけど…その中でも、スーツ、タキシード、マタドールは三強だと思うんですよ…(あ、黒燕尾は別格で…)(笑)
「ル・ポァゾン」の時のマタドールもめちゃんこ好きだったけど、今回のマタドールもめっちゃカッコ良かったよ~!!
あ、でも「SUPER VOYAGER!」の時の黒マタドールもめちゃめちゃ好きなので、いつかまた黒バージョンも見たいです!!強欲!!


●Arabesque Rockette

中詰めが終わると、いよいよ今回のショーの目玉であるさきちゃんを中心とした71人でのロケット!!もー本当に見どころがてんこもりすぎるショーだぜ!!
まずは下級生の子たちが、ゴージャスな金×ピンクのダルマ衣装にコルドベスハットという華やかな姿で出てきて踊りだすんですが…かせきょー君がきたァーーーー!!!!!!
一人ダーッと飛び出してきてセンターで華麗に踊りだすのを見て「え、もしかしてかせきょー君?」と思ったらやっぱりそうでした。ヒェーーーすごい、もうどんだけ期待のホープやねん…いやでも分かる、かせきょー君が本当に凄いってのは「ほんまほ」の時に目の当たりにしたのでよく分かるよ!!何ならCH本公演でも「主な配役」に入ってくるかも?と思っていたくらいだし。
本当に期待の新人だなぁ、と改めて思ったので抜擢のプレッシャーに負けずに今後も頑張って欲しい…!!

で、若手のダンスが一段落したところでやっぱり金×ピンクのお衣装を着たさきちゃんが登場するんですが。その時ずらっと左右に並んで迎える下級生たちの、一番さきちゃんに近い場所でお迎えしてるのもかせきょー君よね?(多分、違ってたらすみません)
尊敬しているというさきちゃんのトップお披露目公演で、こんなに近くでお迎えできるって…かせきょー君も嬉しいだろうなぁ…と勝手に胸がいっぱいになりました。本当に、憧れは道しるべだよね…じわ~…。

そうこうしているうちに上手・下手からどんどんアラベスクの組子が出てくるので、上級生探しを始めるものの…何しろ人数が多いし、動きも速いし、ハットもかぶってるから難易度が高い!!高難易度の動画版「ウォーリーを探せ」かよ!?と思いつつ、何人かは見つけられてニヨニヨさせて頂きました(笑)
で、ロケットの前に色んなフォーメーションでさきちゃんとアラベスクの子たちが踊って、さきちゃんとアラベスクのひらめちゃんも組んで踊ったりするんです、が。
…そんな二人を見つめる人物が、下手に一人…あ!あれは!!

アラベスクのあぁーーーーさだ!!!!!!!wwwwwww

ちょっと細かい部分うろ覚えですが…あーさが一旦下手にはけるかに見せかけて立ち止まり、くるりと振り返って戻ってくるやいなや、さききわの間に割って入るという。で、そのままひらめちゃんからさきちゃんを略奪愛(笑)すると、さきあさでデュエダン?し始めるっていう…は、はああああああ!!!???
しかもあの、ひらめちゃんと楽しそうに踊っていたさきちゃんがね、あーさが割って入って来た時「え!?」ってびっくりした顔はするんだけど、強引に絡んでくるあーさに「しょうがないなぁ」って感じでふっと笑って一緒に踊りだすんですよ…イチャイチャしながら…え、何これは…マクキャロ…?????

この瞬間、私の魂はマクキャロの銀河へと旅立った………。

いや~本当に、何度びっくりさせられるんだこの公演!?命がいくつあっても足りんわい!!!
マクキャロ沼にずっぶずぶに浸かっている身(現在進行形)として、「いつかショーのひと場面とかで、あーさが女役でさきちゃんとまた絡んでくれたら嬉しいな~」とは思っていました。思っていましたけど、も。
いきなり初っ端で来るとは思ってなかったんだってば……。
男役同士で踊るさきあさも、男役と女役として踊るさきあさも、どっちも観られるショーって私得が凄過ぎるんですけど…え、そんなに前世で徳を積んでたのかな、私???

稲葉先生が「ロケットでさきちゃんの美脚を見せるか否か本当に悩んで、劇団中の色んな人に聞いて。でもやっぱりお披露目だし、さきちゃんは男役で一人ドンといてもらうことにした」と座談会でお話しされているのを読んだ時、「あーでもさきちゃんの超絶足長ダルマも見てみたかったけどな~!!」と思ったんですよ。滅多に見られるものではないですし。
でも、実際に見てみて、さきちゃんが男役で良かったー!!!!!ってめちゃめちゃ思いました。じゃなきゃあんなマクキャロっぽい絡みは見られなかったもん~!!!
もう稲葉先生に何度感謝しても足りない…今からでもお中元送った方がいい???

しかし、さききわの間に割って入るあーさってお芝居の方でも観たばかりなのに、ショーの方でもまた観られるとはねぇ…しかもこっちはさきちゃん狙いっていう(笑)
で、そんなこんなで71人ロケットになっていくわけですが…もー、人数が多すぎてやっぱり目が足りませんでしたwww
だってまずさぁ、トップのさきちゃんがセンターでロケットボーイって時点で凄いじゃん!?この方そもそも、下級生時代もロケットに参加した回数って少なかったはずですよね!?それがトップになってロケットやってるの、凄ない!?
で、さきちゃんの両サイドにはひらめちゃんとあーさがいて。3人とも下級生時代はそれぞれ別の組にいたし、同期でもないから一緒にロケットをしたことなんてないじゃない。それがさー!今この場で3人並んで手をつないでロケットしてるの!!凄ない!?
なのでまぁ、誰がどこにいるかを探すのは半ば諦めつつ、さききわあさの並びを楽しませて頂きましたわ~!!楽しかった!!

稲葉先生は、お芝居目当てで初めて宝塚を観る方も多いだろうからと大人数でのロケットを企画されたそうだけど、初めての方から長年のファンの方まで楽しめる場面だったんじゃないかなと思います。
とにかく華やかなのもあるし、一つ前の公演まではロケットの人数も少なくて寂しかったからさ。組子のほぼ全員が揃ってロケットをするって、新生雪組のお祝いとしてもすごく素敵な場面だったと思います!!

…そして、ロケットが終わったあとのエイトシャルマン的な場面で、男役スターたちが次々とさきちゃんに絡んでいく中、がっつり足を絡ませていたあーさにまたニヨニヨしましたwww


●Fire Bird

一転、しっとりとした場面。ひたすらに熱い場面が続くショーの中で、ちょっとホッとできるような、でも切なくて美しい場面ですね。
元々この場面の語り部(歌手)はじゅんこさんだったみたいですが、あすくんになったんですね。じゅんこさんの歌も大好きなのでやっぱりちょっと残念ではあるものの、代役があすくんになったのは嬉しい~!!あすくんの優しく、温かく、情感豊かな歌声のお陰で、とっても素敵な場面になっていたと思います。
あやなとひらめちゃんがカップル役というのもちょっと新鮮な組み合わせで面白かったし、しっとりと踊る二人と抒情的な場面の雰囲気がとても良かったです。

そして、ひらめちゃんが儚い命を散らし…たところへ火の鳥さきちゃんが登場!!衣装が凄い!!!
そこへどんどん炎の組子たちが登場してきて、最後には雪組生全員で炎の翼になり、新しい世界へはばたく…と、また壮大だなー!!本当によくこんなに盛り込んだな!?ってくらい盛り盛りゴージャスなショーですよね、Fire Fever!でも盛大にお披露目をお祝いしてもらえるのは本当に嬉しい!!!

この場面では退団者の方々が前に出て踊るところもあって、晴れやかな笑顔で踊る皆の顔を見ていたら私の胸も熱くなったよ…。
あゆみさん、たっちー、エミリちゃん、りさちゃん、すずなちゃん、もっちー…みんな退団してしまうんだなぁと思うと改めて寂しくなってしまったけど、この公演が6人にとって最高に幸せな退団公演であることを、そして千穐楽まで完走できることを心から祈っています…!!


●New Fire

あがちんを中心にした若手だけのダンスシーンはもう、皆はじけまくってました!!滅茶苦茶ハードなショーの終盤とは思えないくらいパワフル!!これが…若さか…(笑)
全員で踊る場面はエネルギッシュでカッコ良かったし、2~3人で踊る見せ場がそれぞれにあるのもいいなぁと思いました。
そして中心で踊ってるあがちんのダンスはやっぱり凄い~!!あがちんのダンスはジャンプがかっこいいなぁといつも思うのですが、今回も全身のバネと跳躍力をいかして踊りまくってらっしゃいました。
え…これ、本当にショーの終盤の場面…???ひ~~凄すぎる…!!
ただダンスが激しいからか、衣装の羽根が結構落っこちちゃうみたいでちょっと心配になりました。踏んづけて滑って怪我とか、万が一でもあったら怖いからさ…何かしら対策が取られるといいなぁ。
そしてこの場面でもかせきょー君の存在感は凄かったです。ひ~本当に、恐ろしい子…!!(月影先生の顔で)


●Finale

New Fireの子たちが踊っている後ろで、さきちゃんと娘役さんたちが大階段でスタンバイしてるのが見えるから始まる前からソワソワしちゃったフィナーレ(笑)
で、さきちゃんが娘役さんたちが踊る中で、娘役さんが一人ずつさきちゃんに絡んでいくところがあるんですけど。
まずみちるちゃんと踊っている所でグッと来て、次にりさちゃんと踊るので更にグッと来て、最後にあゆみさんと踊るのを見たらもう、感情が大爆発ですわ…ウウォオォォォありがとう、ありがとうございます…組替え・退団前にさきちゃんと組んで踊る3人が見られて本当に嬉しかったです!!
これ多分、千穐楽に見たら号泣だと思うわ…ははは…。

その後入れ替わりで男役さんたちが大階段を降りてきて今度は男役群舞になっていくんですがー。
大階段の中央でさぁ、さきあさが!二人で踊ってるのが!!もう眩しくて!!!
さきちゃんもあーさも、ここまで来たんだなぁ…ともう何度目か分からない胸熱大フィーバーですわ…男役スターさんは特にさ、一つ一つ階段を上っていく姿を見守っているような感じがあるからさ。ホント、感慨深くなっちゃいますね…うっグスッ!!

さききわのデュエダンは、お衣装も振付もちょっと変わっているというか、今まであまり見たことのない感じが新鮮でとても素敵でした!!
デュエダンの音楽って色んなジャンルの既存の曲をアレンジして使うことが多いから、太田先生のオリジナル書き下ろし曲でってのも凄いなーと!!お二人の歌もダンスも「これぞ宝塚」というロマンチックさに溢れていて、キラキラしていて素敵だったなぁ…大劇場お披露目、改めて本当におめでとうございます!!

ただお衣装が多分あれ、絡まりやすいんだろうな…キラキラしていてとっても綺麗なお衣装なんですけど、ちょっとした動きでラメ部分とかが引っかかってしまうのか、衣装さばきも大変そうでした。1回、ひらめちゃんのスカートがさきちゃんのお衣装に引っかかっちゃったのを見てドキッとしましたが、二人が並んでターンして一旦離れた時にはもう解決していたのでさすがだなー!!と思ったよ。

そして、あっという間にパレード…。
初日、二番手羽根を背負って大階段の上に立つあーさの姿が見えた瞬間に「良かったー!!!!おめでとうございます!!!!!」という気持ちで胸がいっぱいになりました。いや、ここまでのご活躍を見れば二番手になったんだって!分かってますけど!!でも羽根を見るまでは安心できないみたいな気持ちがやっぱりあったからさ…!!本当に嬉しかったし、ホッとしました!!!
そして最後の最後に一際大きな羽根を背負って、組子全員に迎えられながら大階段を降りてくるさきちゃん…何度でも言います、本当に本当におめでとうございます。あの一生に一度の瞬間に立ち会えたこと、客席から拍手でお祝いの気持ちを届けられたことは、私の一生の宝物です。おめでとうございます、そして最高に素敵な笑顔をありがとうございました!!!

しかしあれだ。
最後の銀橋でさ、トップ&二番手とトップ&トップ娘役がお辞儀し合うじゃないですか。
あれね、本当に大好きなんです。どの組のパレードでも、お互いへの敬意が伝わってきて最高に心ときめく瞬間なの。
だからね、さきあさとさききわが初めて銀橋でお辞儀をし合う瞬間を、それはそれは楽しみにしてたんです。そしたら、

さきあさ、お互いへのお辞儀せず。

えっ、そんなことってある!!!!!?????wwwww
初日は1階下手端っこにいたので、二人が何をしてたんだか全然見えなかったんですが、とにかくお辞儀はしなかった。そして、二人がお辞儀しなかったことに動揺して、さききわのお辞儀をちゃんと見損ねるという…。
え、ええーーーー!!!!????そんなことって、ある!?(笑)
何かもう最後の最後までさきあさに振り回されたショーでございました…なんてこった!超楽しかったけど!!


翌日、センター付近の席で観て、さきあさが花火みたいなシャンシャンの棒をお互いにくっつけ合わせていたことがようやく分かりました。お互いにめっちゃ良い笑顔で「ウェーイ!!」って感じでそりゃもう楽しそうに。
え、何この人たち、手持ち花火で遊ぶ小学生みたいなことをしていたの!?銀橋で!?お辞儀もせずに!!??

可愛いかよ!!!!!!!!!(頭を抱える)

はー…あかん…さきあさ沼がますます深まる音が聞こえるわ…(ズブズブズブ…)
というショーの感想でした!思いが溢れすぎて超長文になりましたが、読んで下さった方ありがとうございましたー!!

2021年8月12日

雪組「CITY HUNTER」キャスト別感想

※作品全体の感想は前の記事に書いております。


☆冴羽獠@彩風咲奈

まずは大劇場でのトップお披露目!!おめでとう!!!ございます!!!!!一ファンとして、さきちゃんが宝塚大劇場にトップスターとして立つ初日を拝めたこと、本当に本当に嬉しいです!!!おめでと~!!!!!!!
…だがしかし、初めて宝塚で好きになったスターさんが、自分が幼い頃に心ときめかせていたキャラクターを…それもあの冴羽獠を演じる日が来ようとは…更に更にそれがトップお披露目公演となろうとは…。
「るろうに剣心」を観劇して「斎藤一役の人、カッコ良かったな~!!」と呑気に思っていた5年前の自分に教えてあげたい。いや、教えたところで「うそでしょー!?」と大爆笑するだけだろうけど(笑)

でもね~~~…実際に観劇するまで、本当に複雑な気分だったんですよ。
冴羽獠というキャラクターが元々大好きで、アニメで獠を演じられていた神谷明さんも大好きで。そして神谷さんが、とても深い愛情を冴羽獠というキャラクターに注いで来られたことも存じ上げていて(ご自身が代表を務める事務所の名前を「冴羽商事」にしていたり、2019年公開の劇場版アニメでは20年ぶりに冴羽獠を演じるために1年かけて声の準備をされていたり、とかね)。
そんな「神谷明さんの冴羽獠」に長年ときめいてきた自分が、神谷さん以外の獠を受け入れられるのか?というのが本当に自分でも分からなかったんですよ。
フランスの実写映画は海外作品というのもあって、完全に割り切って楽しめたんだけどもさ(笑)

「さきちゃんの大事な大事なお披露目公演、是が非でも応援したい!!」という気持ちと、「女性が演じる宝塚版冴羽獠を、自分は受け入れられるのか??」という気持ちの間でグワングワン揺れながら、迎えた8月7日。
幕が開いて、スポットライトを浴びながら舞台に登場したさきちゃんは……冴羽獠でした。
本当に、腰を抜かしそうなほど、冴羽獠でした。
勿論、低い声を出していてもやっぱり女性だし、腕も体も細いんだけど…立ち姿、歩き方、アクションシーンでの機敏さとクールさ、美女にデレデレしている情けない顔から一流のスイーパーの顔になる時の切り替えの早さ、そして人間としての優しさと温かさ。もう全部が私が大好きな冴羽獠だったんですよ…!!え、すごない!?すごいな!!??
さきちゃんが公演特集のインタビュー中で「稽古期間中、家では漫画を読み、アニメを必ず1日1話見るようにしています」とコメントしていたけども…冴羽獠という役に真剣に向き合って、原作漫画やアニメのイメージも大切にしながら役作りをされてきたのがとてもよく分かって、もうそれだけで「冴羽獠を演じて下さってありがとうございます!!!!!」という気持ちになりました。
私はさきちゃんファンだからさ~~贔屓目はあると思うんだけど…宝塚版冴羽獠を演じてくれたのがさきちゃんで、本当に良かったよぉ~!!!!!

そしてタカニュの稽古場情報で、「『CITY HUNTER』といえばこの曲!という曲も歌います」って話があったので「Get Wild」は絶対歌うだろうな~!!と期待していたんですが。
まさか!!「STILL LOVE HER」まで聴けるとは!!!思っておりませんでした!!!!!超~~~嬉しかった!!!!!
「CITY HUNTER」のアニメで一番有名な曲は「Get Wild」なんだけど、同じTMNが歌っていた「STILL LOVE HER」も名曲として名高いのですよ…私も大好きな曲なので、あれをさきちゃんがソロで、しかも銀橋で歌うのを見た瞬間、興奮で頭が弾け飛ぶかと思いました。場面としては切ないシーンなんだけど、もう頭は大フィーバーですよね…だって嬉しかったんだもの~!!さきちゃんの歌も凄く良かったなぁ…元々アニメの曲とは思えないくらい、歌詞も場面にぴったりハマっていたし。
そして「Get Wild」の方もめっちゃカッコ良かった~!!まさか前半で歌うとは思っていなかったけど(笑)振付がめっちゃカッコ良くて、ジャケット脱ごうとする振りのところで毎回頭がパーンッ!!しました。うう、あれを観るためだけでも何度でも劇場に通いたい…。

お衣装も、原作でもお馴染みのジャケットスタイル(色は違うけど)や、ダボっとしたコート姿だけでなく、ラストシーンではビシッとフォーマルを着てくれてたのもすごく嬉しかったしカッコ良かったよ~!!
色んな意味で、「今まで見たことがない彩風咲奈」の姿に沢山の新しい発見やときめきがあって、ますますさきちゃんが好きになりました。そしてこれからますます進化していくであろう姿も楽しみでありません!!
次に拝めるのは東京公演、ワクドキしながら関東でお待ちしております!!


☆槇村香@朝月希和

ひらめちゃんも雪組トップ娘役としての大劇場お披露目、本当におめでとうございます!!!!!!!!!
演目にもドキドキしていたけど(笑)何より社会情勢的な不安が大きかったので…さききわお披露目公演の幕が無事に開いたことに、心からホッとしました。

…で、ひらめちゃんが演じた香についてなんですけども。
うーーーーーーんごめんなさい、彼女を悪く言うつもりは全然全く毛頭無いんだけど、私には最後までひらめちゃんが槇村香には見えませんでした。
ひらめちゃんが香という役に全力で挑んで、滅茶苦茶頑張ってくれていたことはとても良く伝わってきたんですよ!宝塚のトップ娘役が、ショートカットにブルゾン&ジーンズ姿で、トップさんをハンマーで殴る女の子を演じるなんておそらく前代未聞でしょう。そんなちょっと(?)とんでもない役を、活き活きと、それでいて可愛らしく演じていたひらめちゃんは凄いと思う。

でも、やっぱり私が思う香のイメージとは違ったんだよなぁぁ~~ぁぁ~~~……まぁ、脚本のせいもあるんですけどね。
終盤のストーリー展開についてもだけど、香の口調もイメージと違ってさ。香って、見た目はボーイッシュでイケメンと間違われたりもするけど、口調はそこまで男っぽくないと思うんだよなぁ。「おれ」という一人称も原作初期に使っていただけで、基本的には「あたし」だったし。ひらめちゃんの香が「おれ」と言うたびに、「香ってこんなキャラだった??」という違和感がすごくてモヤモヤしちゃったのよね…。
原作を知らずに見れば、こんなにモヤモヤすることも無かったかもしれないんだけど…私はヅカファンになるよりずっと前から「CITY HUNTER」ファンだからさぁ…そこはもうしょうがない。

あーやっぱり私は、ひらめちゃんにヒロインとして「CITY HUNTER」に出て頂くなら「依頼人の美女」として登場して欲しかった…!
で、さきちゃん演じる獠と淡いロマンスをはぐくむ姿が見たかったよ…今回で言えば、アルマ王女的な役どころで、宝塚の娘役らしいロマンスが見たかった…だってそういう、たおやかなひらめちゃんの方が好きなんだもん…。
ただまぁそうなっちゃうと、宝塚版の香の扱いをどうするかが難しくなるからなぁ…うーんナントモカントモ。
とにもかくにも、次の大劇場公演でまた素敵なひらめちゃんに会えたら嬉しいなと思います。


☆ミック・エンジェル@朝美絢

まずは二番手男役就任(って言い方でいいか分からんけど)、本当に本当におめでとうございます!!!!!!!
さきちゃんがトップになる時、二番手はあーさであって欲しいとずっと(それこそワンスでさきあさをこじらせる前から)思っていたから本当に本当に嬉しい…うう、おめでとう!!そしてありがとう…!!!!!

しかし、さきあさがトップ・二番手として演じる初っ端の関係性が「元相棒で、親友で、仕事の面でも恋愛面でもライバル」という、牛・豚・鶏のミックスグリル盛り合わせプレートみたいになるとは思わなかったわ…最初からてんこ盛りか!!ありがとう、全部好きです!!!(笑)
ミックも原作よりおちゃらけているというか…「ちょっとおかしな日本語を使う変わったアメリカ人」キャラに変わってたけど、これはこれでありだな~と観ていて楽しかったです!何よりもう、はっちゃけてるあーさがめっちゃ楽しそうで!!(笑)
サリナに抱き着こうとして避けられた流れで何故か筋トレを始めたり…この辺ちょっと、「20世紀号に乗って」の時にひたすら筋トレしていたブルースさきちゃんを思い出しましたwww
ショーパブ「ねこまんま」の場面も、ホステスちゃんたちにデレデレしっぱなしのさきあさって新鮮だったし、可愛かったなぁ~w

獠とミックは似た者同士の親友だけど、パートナーへの接し方の違いがハッキリ出ていたのも良かったです。
ただ、これは脚本のせいだけど、ミックが何で香に惚れているのかが全然分からなかったのが勿体ないな~と思いました。「WONDER LAND」のナンバーで、最後に獠と香の間に割って入るミックがめっちゃカッコ良かったから余計にそう思う。

そしてミックは終盤が本当~に美味しいポジションだったよね~!!Wスパイって何!?かっこよすぎない!?
しかも海原の指示で獠を殺そうとしていると見せかけて、獠が海原を撃つ手助けをするって何あれ、カッコ良すぎでしょ…獠とのあの息の合ったコンビネーションぶりとか、や、やめて~!!そういうの萌えたぎっちゃうから勘弁してくれぇ~!!!!!(笑)

結局当て馬で終わってしまうポジションだけど(原作では最後に恋人ができるけど、さすがにそこまではねじ込まれなかったw)、めちゃくちゃカッコ良くて情に厚い、とても魅力的なミック・エンジェルでした!
しかしあのストライプのスーツは…センスもちょっと…と思うし、スイーパーなのに目立ちすぎだと思うから、アメリカに帰ったら新しいスーツを新調してほしいなと思います。NYの五番街とかでさ(笑)


☆槇村 秀幸@綾凰華

まずビジュアルの作り込みが凄い!!ポスター画像の時から凄かったけど、舞台に立っても100%マジ槇村…!!!
どこかもっさりしたビジュアルなのに、一たび舞えばキレッキレに踊る槇村!!(笑)
すごい、すごいぞあやな~~!!!

槇村はストーリー上、序盤でどうしたって死んでしまうので出番が滅茶苦茶少なくなってしまうのでは…と観劇前はちょっと心配だったのですが。
どっこいそこは宝塚、狂言回し的に登場したり、亡霊として登場したり、バックダンサー(笑)としても大活躍してたり…直接他のキャラクターと絡む機会は少ないけど、しっかり存在感のある役どころになっていたし、槇村の優しい雰囲気とあやなの柔らかい雰囲気がマッチして凄くハマってたと思います。サングラスのせいでお顔がよく分からなくなっちゃうのは勿体ないんだけど、原作のビジュアルがまんまあんな感じなのでそこはしょうがないね…。

槇村も終盤で解釈違いのキャラになってしまったのが残念なんですが、あやなの槇村は凄く良かったです!!
「ヴェネツィアの紋章」でさきちゃんと親友役をやったのが上手く活きてたんじゃないかな。獠との信頼関係もすごく自然な感じで良かった思います。
惜しかったのは、殺されてしまった時の獠とのやり取りが無かったこと。原作のあの、槇村の亡骸を抱きとめながら亡き友のための復讐を誓う獠がめっちゃカッコ良くて好きなので、舞台でも見たかったんだよね。うーん、そこがちょっと残念だったな!


☆海坊主@縣千

待って、マジで海坊主なんですけど。

えええええ~~~凄い!!そりゃ頭はスキンヘッドじゃなくてバンダナだし、筋骨隆々とした大男ではないけれども。
でも歩き方も、身のこなしも、しゃべり方も、全てに海坊主らしさが出ていました!!ちょっと前まで世界一可愛い犬(ほんまほのモプシー)だったのに…!!!!!すごい~~あがちん凄過ぎるよ~~!!!!!!!!

獠との関係や、美樹さんとの関係もきちんと描かれていたし、海坊主が一番原作通りのキャラクターだった気がする(笑)
終盤、アーミー服を着て獠と一緒にユニオン・テオーペへ乗り込むところなんか本当に海坊主すぎた。補正をしているにしても、完全に体形まで海坊主でした。す、すごすぎる…。

一方で、喫茶「キャッツ・アイ」のマスターをしている時は本当に可愛くてさ~!!!あのだっさいピンクのエプロンがまた最高でwww
お皿を拭いてるだけなのに割っちゃうところとか、ネコが苦手なネタとか、すごくベタなんだけど面白かったし、あがちんの海ちゃんにはいっぱい笑わせてもらいました!ありがと~、とっても楽しかったよ!!
最後の最後でああいう形で顔出しがあるのも素敵だったな!サングラスが海坊主のトレードマークとはいえ、あんなにかっこいい男役スターさんが最初から最後まで素顔を出さないってやっぱり勿体ないし。
さき獠ちゃんの「お前実はキラキラ宝塚系だったのか!!」という台詞も良かったし、本当にめっちゃキラキラなメイクをしていたあがちんも可愛かったです!!

そしてそんなあがちんが、新公では獠を演じるというのも楽しみでなりません!!
あがちんの獠ちゃんもきっとかっこいいんだろうな~ワクワク!!


☆野上冴子@彩みちる

待って、マジで冴子なんですけど。

もうね、みちる冴子が出てきた瞬間、心の中で「冴子タンキターーーーー!!!!!!」とお祭状態ですよワッショイワッショイ!!
ビジュアルから立ち姿から口調から、もう完璧な冴子でした…いや~びっくりしたァァァ…!!
みちるちゃんは大好きだけど、ああいう「大人の色っぽい女性」のイメージはあまり無かったので…冴子役は合わないかもしれないなぁとちょっぴり思っていたんですよ。
…本当に申し訳ありませんでした、1000%マジ冴子様でいらっしゃいました。
スリットの入ったタイトスカートの下にナイフを仕込んだガーターベルトを付けているところも最高…そう、冴子といえばナイフだもんねー!!
獠ちゃんに色仕掛で迫って無理難題を押し付ける時も、色気はあっても下品な感じはしなくて凄く良かったなぁ~!

そしてさきちゃんとのデュエットナンバーがあったのも凄~く嬉しかった…曲も振付も可愛くて、最後はみちるちゃんの方がさきちゃんをリードしているようなポージングになるのもキュンとしたよ~!!
獠と冴子の関係性もよく伝わって来たし、組替えを控えているみちるちゃんが、お芝居でさきちゃんとしっかり絡む役どころだったのも改めて嬉しくて…うっ、寂しいけど、良かったなぁ…。

子役から大人っぽい女性までしっかり演じ分けられる、芝居上手なみちるちゃんがいなくなってしまうのはすごく寂しいし痛手だなぁ…と思うけど、月組さんでもきっと素敵に輝いている姿を見られると信じているので!月組に行っても応援するからね…!!
でもそれまでは、みちるちゃんの犬…じゃない、冴子たんの犬になるさき獠ちゃんの姿にニヤニヤさせてもらおうと思います!!(笑)


☆アルマ・ダヤン@夢白あや

ぷ、プリンセーーースッ!!!!!!!!好きです!!!!!!!!

はぁ、はぁ、ちょっと興奮しすぎた…夢白ちゃんのアルマ王女、どストライクで好みでした!超~可愛かった!!
配役が出た時に、原作通りの設定で考えていたので役の比重的に…どうなん??とちょっと疑問だったんですが、その辺はまるっと設定が変更されていたのね…なるほどですね…。
サリナの設定変更はモヤッとするというかもう気の毒なんですけど…アルマ王女の方は良かったと思います。だってときめいちゃったんだもん(笑)
まぁ、アルマ王女をサブヒロインにするために、サリナもああいう役どころになっちゃったんだろうけどねぇ…ホント、だったら最初から名前を変えて別キャラクターとして出せばよかったのに、ブツブツ…(笑)

幼い頃に獠から貰ったペンダントを大切にしている、という設定も良かったんだけど、私がズキュンッ!!と来たのは、誘拐されたと偽って二人でデートした「ローマの休日」みたいな場面。
獠と夢を語り合うアルマ王女が、「目を閉じてください」とお願いして獠に不意打ちのキスをするところのね、背伸びしてる足元!あれ!!最高だった!!!あれこそがキュン♡の神髄ですよ!!!!お姫様が精一杯の勇気で背伸びしている、あの感じ!!!!!
っかーーーーたまらん…最高だ…私はああいうのがたまらなく好きなんだ…本当にあの場面をありがとうヨシマサ…そこだけは本当にお礼が言いたい…そこだけは…(笑)

あと、さきちゃんとのデュエットがすごく綺麗なハーモニーだったのも新発見で、びっくりしました。
夢白ちゃんは歌声も綺麗なのは知っていたけれど、さきちゃんと声質が合うのかな?とっても素敵なデュエットだったので、またいつかさきちゃんと一緒に歌って欲しいなぁ…。
夢白ちゃんの今後のご活躍をますます楽しみにしております!!


と、ここまで書いて大分疲れたので(笑)以下箇条書きでざっくりと~。

●はっちさんの海原、途中からのキャスト変更とは思えないくらいハマっていたし渋カッコ良かった~!!じゅんこさんの海原も楽しみだったのでキャスト変更は残念だったんだけど、後任がはっちさんで本当に良かったです。さきちゃんとの銀橋でのお芝居や歌もすごく迫力があって、もうさすがでございました…本当にありがとうございました!!

●まなはるのジェネラル、銀髪でいかにも悪役!!って感じなんですけど。全員でダンスを踊るオープニングナンバーで、マシンガンが見えてしまわないようにマントの裾を持ちながらターンする姿にキュンとしました。ネタバレ回避のためにちょっとおしとやかに踊るジェネラル、とっても素敵です。

●オリキャラの政を演じているしゅわっちがもう、可愛くて愛おしくて…!!!!あのチンピラファッションも、ひまりちゃんの葉子に振り回されているというか一人で空回りしているところも可愛くて…!!キャッツ・アイであがちん海坊主と一緒にお客さんに絡む…いや、接客するところも大好き!!葉子ちゃんと幸せになってねー!!

●北尾役のはいちゃん。北尾がキャラ変されてたことはショックだったけど、悪役のはいちゃんは超素敵だったよ~!!周りの人間全部虫けらとしか思ってないんだろうな!って感じが最高でした!(誉めてます!)でもタカニュのMCで「キティちゃんの眼鏡ケース可愛い~!北尾の眼鏡を入れようかな」と話してたのを思い出す度にちょっとほっこりしてます。あんなことしてるけど、眼鏡ケースはキティちゃんかもと思うと…wwwww可愛いwwwww

●「何で(踊る大捜査線の)織田裕二がいるんだ?」と思ってよく見たらかりあんだったし、役名まで織田隆治だった。え、そこ狙っちゃうのヨシマサ!?というか、「ほんものの魔法使」で「何でトート閣下がいるんだと思ってよく見たらかりあんだった」というのをつい最近経験したばかりだったのでますますツボでしたwww格好こそ織田裕二のパロディ風だったけど、冴子の部下役としてすごく良い味出してたし、可愛かったな~!!

●声だけ聞こえる総理役は誰なんだろ~、とプログラムを見たらしゃんたんだったのでちょっとびっくり!良い声だったよ~!!…でもアレ、ネタとしてはどうなのかなぁってちょっと気になりました。台詞の内容から現実の総理を皮肉ってるのはすぐ分かるから、笑ってる観客も多かったけど…あの台詞で一瞬頭が現実に引き戻されるし、ちょっと嫌な気分にもなっちゃって個人的には微妙な演出でした。

●あ、あと忘れちゃいけねぇ、新宿の勇梨こと叶ゆうり氏!!!(笑)出てきた瞬間「知ってた!こういう感じになるって、知ってた!!」と爆笑でしたwwwただ、「ルパン三世」の時にせしこさんが着ていたあのセクシーワンピースを、ゆうり氏が着る日が来るとは思ってなかったですね…(笑)元々女性なのにちゃんとオカマに見えるところも、さすがでしたわぁ…。


ざっくりと言いながらめっちゃ長い…(笑)最後まで読んで下さった方、どうもありがとうございました!!

雪組「CITY HUNTER」全体感想

2021年8月7日~8月9日までの5公演、雪組「CITY HUNTER」を宝塚大劇場にて観劇して参りました!!
脚本に納得できなさすぎて、先に文句を色々書いちゃったんですけど(詳しくは前の記事を見てね!)…全体的には面白かったし、さきちゃん(彩風咲奈)&雪組ファンとしてはとても楽しめました!!

原作の魅力でもあるコミカルさ、かっこいいアクションシーン、そして作品の根底にある人間ドラマ。そこに宝塚らしい要素も加えつつ、賑やかで明るいけれど時にダークでシリアス、そして遊び心満載の作品に仕上がっていましたね。
いや~本当にね…上演が決まった時は色んな意味でどうなることかと思いましたけども…(笑)
ふたを開ければちゃんとシティーハンターだったし、ちゃんと宝塚だったし、さきちゃんは冴羽獠でした!!凄かった~!!!

ただね、ちょっと…いやだいぶ内容を詰め込みすぎだったなぁとは思う。配役が出た時点で「キャラ多すぎない!?尺は足りるの!?」と心配だったけど…やっぱり全然、足りてなかったと思うよ!!!(笑)
有名キャラだけではなく、ちょっとマイナーなキャラも登場するので原作ファンはニヤッとできるんですが。逆に、原作を知らない方が見るとキャラが多すぎて混乱しちゃうんじゃないかな。新しいキャラが登場しても、一体誰なのか説明が全然無いまま話がどんどん進んでいってしまうので、置いてけぼりにされてしまう方も多いのでは??
実際、一緒に観劇した身内(シティーハンターを全く知らない&宝塚もそれほど詳しくない70代女性)は、「ごちゃごちゃしていて話が全然分からなかった」と言っていたので…でしょうね、ははは…。
歌劇8月号の座談会でヨシマサ先生が「(獠の父である)海原の出てくる話が見てみたいと原作サイドの方がおっしゃって、そこから始まっていったところもある」とコメントしてましたけども、それなら獠VS海原をクライマックスに据えて、アルマ王女メインの話でまとめた方が良かったと思うなあ。一本物ならまだしも、2本立てのお芝居であの内容はどう考えても詰め込みすぎ。女優と息子のエピソードは削ってもらって、獠、香、槇村、そして海原という物語の核となるキャラクターたちの人物造形や関係性をもっと丁寧に描いて欲しかったです。
エンジェル・ダストも凄く重要なアイテムなのに、滅茶苦茶軽い扱いだったし…あれじゃどれだけヤバい代物なのか、獠がどれだけあの麻薬に苦しめられてきたのかが全然伝わらないよ~勿体ない…。

じゃあキャラクターが多い分、原作ファンなら手放しで喜べる内容だったかといえば…それもまた微妙で。
私は元々漫画やアニメが大好きな二次元オタクなんですが、漫画を実写化する時にキャラクター設定を変えられてしまうことに抵抗がある派なんですよ。いや抵抗があるというか、正直地雷です。原作を改変しないと舞台化できないのならば、そもそも舞台化しようとしないで!!と正直思う。
もちろん、理にかなった改変なら話は別です。今回でいうと、原作の「もっこり」が「ハッスル」に変わったのは「なるほど、すみれコード対策よく頑張った!!」と膝を打ちました(笑)「ハッスル」でもニュアンスは伝わるもんね。
ただ、原作のキャラクター設定を大幅に変えてしまうのであれば、もうオリジナルキャラクターにしてほしいんですよね…。
眞ノ宮るい君が演じた北尾警視正や、妃華ゆきのちゃんのサリナ、夢白あやちゃんのアルマはどれも原作にも登場するキャラクターだけど、性格も外見もまるっきり別人でした。
ネタバレになっちゃうけど、正義感に溢れた善良なキャラクターを、同じ名前と職業のまま悪役に変えてしまうって酷くない!?もうそのキャラである必要がないじゃん!!原作のキャラをモデルにした創作キャラなら、せめて名前を変えて別人にしてくれー!!
こんなん、もしも自分の推しキャラでされたら一生宝塚を恨むレベルだかんね!?推しへの愛を舐めるなよ!?たとえ原作者が変更を許したとしても、ファンは絶対許さんからな!!??

そして前回の記事の繰り返しになってしまうけど、「このキャラはこんなことしないぞ!?」という解釈違いがメインキャラで散見したのが残念だったなぁ…。
ヨシマサ先生には、小手先の芸(小ネタ)に走る前にストーリーの骨組をしっかり作って頂きたい…。まず大本のストーリーをしっかり作ってもらった上で、小ネタで楽しませてもらいたいんですよ…!!小ネタはあくまでオマケなんだから、そこばっかりに力を入れられても困るんだよ~!!

あ、でも獠とアルマ王女の淡いロマンスはとても素敵でした!というか、個人的にはあの二人(というかアルマ王女)にこの舞台でのほぼ全てのときめきが詰まってました(笑)
もう滅茶苦茶性癖に刺さったわ…「カリオストロの城」みたいな、お姫様と騎士って関係にわたしゃ弱いんだ…。二人で新宿の夜景を眺める場面はすごくロマンチックだったし、最後の別れの場面も獠の優しさや温かさが溢れていてキュンキュンしました!

あと、脇を固める準レギュラーキャラの冴子や、海坊主&美樹さんは凄く良かったです!!
冴子のナイフや海坊主のバズーカーの再現度も素晴らしかったし、キャラの再現度も素晴らしくて!海坊主なんて普通の舞台でも再現が難しいだろうに、宝塚でどうやって出すのさ!?と誰しも思っただろうに、めっちゃ海坊主でしたわ…いかついけれど、中身はめっちゃ優しくてピュアで可愛い海ちゃんそのものでした。感動した。

そして今回、小道具・大道具さんの芸の細かさやネタの仕込み方は本当に素晴らしかったですね!!スカステの「ステージ・ドア」で是非特集して欲しかった~!!
香のハンマーも場面によって張り紙で文字を変えていたり、新宿の街頭で配るチラシにはちゃんと原作のイラスト(冴羽商事のチラシには獠の顔、RN探偵社のチラシには麗香の顔)が描かれていたり、獠が冴子に貸しを作ってるツケチケットには全て「ハッスル♥︎」と書かれていたり(前方席の時にオペラで真剣に確認してしまったw)。あと香が獠に残す書き置きに、原作でお馴染みのカラスの絵が描かれていたって話も聞いたので、細かい部分で本当に色々ありそう(笑)
ちょっと嬉しかったのは獠の愛車である、赤のミニ・クーパーが登場したこと!しかもナンバーが獠ちゃんの誕生日である「03-26」になってるのがまた!ニクイ!!(獠の誕生日については胸キュンエピソードが満載なので、原作未読の方は是非読んでくれ~!!)

映像演出も上手いな〜と感心しきりでした。新宿の場面ではアルタの大型ビジョンのイメージだったのかな?「MY CITY(平成元年当時、新宿駅東口にあったファッションビル。現在のルミネエスト新宿)」ならぬ「YOUR CITY」のセール広告や、「平成ベルばら」や「ジタン・デ・ジタン」といった当時の宝塚歌劇の広告が映るのも面白かったなぁ。あと北条司先生(らしき人w)が32年後の舞台化を宣伝してたり!
そして大事な伝言板!場面によって書かれている内容が違っていたんですが、「9/13と11/14は千秋楽!!」と普通に宣伝(?)が書いてあったりもして。これは日替わりネタとかもそのうち生まれそうだなと思いました(笑)

色々書いちゃったけど、雪組の皆さんが活き活きと舞台の上で生きているのが伝わってくる舞台で、組ファンとしてはとっても嬉しかったです!!やっぱり組子全員が出演してるって嬉しいし、ありがたいなぁ…。
ただ、ストーリーやキャラ変でモヤモヤする部分が沢山あったのは残念だなぁという話で。東京公演で演出変更があると嬉しいんだけどなぁ…でも少し変えるくらいではどうにもならないから難しいかな…グスン。
とりあえず今は、宝塚での公演がつつがなく千穐楽を迎えられるよう祈ります。なんたって大劇場トップお披露目公演なんだもの。
もーホント、世の中早く落ち着いてくれー!!

キャスト別感想もちょこっと書きたいんですが、ここまでで大分長くなったのでまた改めて〜!

2021年8月10日

雪組「CITY HUNTER」の終盤の展開に納得できなかったので書いた文(ネタバレ有)

 宝塚版「CITY HUNTER」を観劇しまして、終盤の展開(脚本・演出)にど~~~しても納得できなかったモヤモヤを消化したくて書きました。


ちなみに、私自身は子供の頃から「CITY HUNTER」が好きで、原作、アニメ、仏実写版映画はどれも好きだし、「新宿プライベート・アイズ」劇場公開時には新宿の映画館まで観に行ったくらいにはファンです
そして宝塚の方も大好きと言いますか、もうズブズブに沼ってるというか、宝塚版で冴羽獠を演じた彩風咲奈さんの大ファンでございます…ハイ…。

なので今回の舞台化は、楽しみと不安が入り混じりまくったまま初日を迎えました。
実際に見てみると原作からの変更点は色々とあったものの、全体的にはコミカル&アクションシーンも満載で面白く、宝塚版として楽しめるエンタメ作品になっていたと思います。

…でもね!どうしても受け入れられない展開だって!あるんだよ!!人間だもの!!!(みつを)

というわけで、以下は舞台&原作のネタバレてんこ盛りの感想というかダメ出し文ですので、これからご覧になる方やネガティブな感想は見たくないって方はご注意くださいませ。



多分、もう舞台をご覧になった方ならお分かり頂けると思うんですが…納得できないのは、物語の終盤で香が兄の仇と対峙する場面。
舞台版では、香の兄・槇村秀幸を殺害したのはユニオン・テオーペの幹部・ジェネラルということになっているのですが、クライマックスで香がジェネラルに銃を向けるんですね。「アニキの仇!」と言いながら。
まぁ、そこまでは百歩譲っていいんですけど…問題は、香が本当にジェネラルを撃ってしまうこと。
この展開、原作を知ってる人は少なからず「か、解釈違いなんですけどー!!??」と心の中で叫んだんじゃないかと思います。
私はしばらくポカーンとしてしまって、「いやいやそんな、これは後で絶対何かしらのフォローが入るはず………って最後まで入らないんかーい!!」と心の中でちゃぶ台ひっくり返してました。
ええそりゃもう、勢いよく。



※以下、香の銃に関する原作エピソードについてザックリ解説してます。
 これから原作を読もうって方はご注意くださいね!

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舞台冒頭、香が銃を撃つけど全然的に当たらない、という描写が入ります。
これは原作でも有名なエピソードで、香の銃はどれだけ正確に狙っても絶対に的には当たらないんです。何故なら、わざと違う方向に弾が飛んでいくように獠が調整しているから。
そしてこれは、冴羽獠という男の不器用な優しさと愛の深さを示す物凄く重要な設定なのです。

舞台本編でも触れられていましたが、元々獠は香の兄である槇村秀幸(以降槇村)とコンビを組み、シティーハンターとして仕事をしていました。
しかし、槇村はユニオン・テオーペという麻薬密売組織からの勧誘を断ったことで、彼らに殺害されてしまいます。獠はすぐさま槇村殺害を指示したユニオンの幹部を仕留めると香の元へ向かい、兄が殺されたことを告げます。そして香もまた組織から狙われるだろうことを示唆し、槇村が香の誕生日に渡そうとしていた指輪を彼女に渡すと、遠くへ逃げるように諭すのです。しかし香は、気丈にも「あたしがあんたの新しい相棒になる」と宣言。ここから獠と香の物語は始まっていく…というのが原作のざっくりした流れ。

ただ獠は、香とコンビを組んでからずっと、彼女を闇の世界の仕事に関わらせていていいものか悩んでいました。香の幸せを思えば、危険な仕事からは足を洗って表の世界に返してやるのが一番だと頭では分かっている。それでも香とコンビを組んで仕事をしていくうちに、彼女がかけがえのない存在になっていくことにも気づいていた。
香を表の世界に返したい気持ちと、ずっと一緒にいたい気持ちの間で揺れていた獠。
そんな彼が、「香がいつか表の世界に戻る日がきても、人を殺していない綺麗な体でいられるように」という思いで持たせていたのが「最初から照準が狂っていて絶対に当たらない銃」なんですよ。そして獠はこのことを香本人にも、友人知人たちにも長い間ずっと黙っていました。
しかしある時、香はそれを知ってしまい「自分は獠に本当のパートナーとして認められていないのだ」と激しいショックを受けます。思い悩んだ香がすったもんだの無茶をしたことで(詳しくは原作コミックを読んでね!)、獠はようやく本心を打ち明けました。香を自分のそばにおいていていいのか、ずっと悩んでいたことを。
そして、「おまえがずっと俺のもとにいたいと思うなら、パートナーとして受け取って欲しい」と照準を直した銃を差し出すんですね。香も獠が自分を想って悩んでくれていたことを知り、涙を流しながら銃を受け取る…そんな香に獠は「もうお前に無謀なことはさせない。この銃で人を殺させるようなこともさせない!!」とこれからもずっと彼女を守り抜くことを誓う、というまぁ何とも心震えるエピソードなんですよ。
くぅ~~~~っ、獠ちゃんかっこいい!!!!!
(ちなみにこの香の銃は、元々兄の槇村が愛用していた銃っていうのもエモエモのエモポイントね…)


*****************************************************解説ここまで!



まぁそういうわけで、

・香が(舞台版での)兄の仇とはいえ、銃で人を殺してしまったこと
・獠がその場にいながら香を止めなかったこと(原作だったら確実に獠が先にジェネラルを撃って仕留めていると思う)
・槇村(亡霊)が現れて香が銃を撃つアシスト的役割をすること

の全てが解釈違いすぎて本当~~~~にしんどい。
原作も宝塚もどちらも大好きだからこそしんどい、しんどいだよぉぉぉぉ…!!!!!

最初に観た時は、「え、いやいやそんなまさか…香の弾はジェネラルに当たってないでしょ??」って思ったんです。当たったとしても急所は外しているとか、そんな感じだろうと。
そしたら展開的にどう見ても香の銃弾でジェネラル死んじゃってるっていう……。
う、嘘だろ!?嘘って言ってくれよ!!原作の獠ちゃんが約6年(原作で香がパートナーになってから、上述のエピソードが登場するまでの年月のこと)もの間、守り通した香の手を!銃を渡してもなお「汚させはしない」と誓った香の手を!!そんな簡単に汚させちゃうの~!!??
ショックがバカでかすぎる…とても受け入れられない…しかも槇村が銃を撃つ手助けとかありえないでしょ…自分を殺した相手への復讐を香に望むような男じゃないぞ、槇村はー!!??
香もさ、原作でユニオン・テオーペと決着をつけようって時に「兄の敵討ちがしたいのか」と獠に聞かれて、「敵討ちだなんて思ってもなかった…そんなことをしても生き返るわけでもないもの」って答えてるんですよ…香はそういう女でしょおぉぉぉぉ…!!??うわああああああん!!!!!

この場面における獠・香・槇村の描き方は、原作改変というより改悪だと思ってます。
それ以外はなぁ…原作の面白さと宝塚独特の世界観を中々上手く融合させていたと思うだけに、大事なクライマックスでこんな展開にされちゃったのが本当に残念だし悔しいし悲しい…。

ちなみにわたくし、8/7、8/8、8/9とぶっ通しで5公演観たんですが…(笑)
香が銃を構えている時、ミックもまた銃を撃とうと構えているように見えたので、実は香ではなくミックが撃ったのか?とも思いました。
なのでミックの指元もじっとオペラグラスで見ていたんですけど、どうも彼が先に撃ったようには見えなかったし、仮にミックが撃ったのだとしても、香が自分で撃ったと思っているままなら結果は何も変わらないと思います。
ミックが撃ったのであれば、獠がそれに気付かないわけないので「お前は槇村の仇を取ったんだ(=お前がジェネラルを殺した)」なんて言わないでしょう。なのであの台詞は、初めて人を殺してしまった香をフォローするための台詞だったんだろう…とは思う。だとしても獠だったらあんな状態の香りに「仇を取った」なんて言わずに、「もう何も言うな…」と黙って香を抱きしめるんじゃないかなって私は思うんですけどね。はっきりと言葉にしてしまうことで、罪の意識と言うのはより重くなるものなので。
しかもあの流れだと香が明確な殺意を持って人を殺してしまっているわけで本当に救いが無い…撃つにしても、せめて正当防衛的な流れにしてほしかったよぉ…。

で、その後の話の流れとして人を撃ってしまったことにショックを受けている香をミックが慰めるっていうのもさ~モヤモヤする~!!
獠ちゃんが何でフォローしてあげないのさ!?
なのでもしかして、ジェネラル殺害の一連の流れは全て獠が「スイーパーなんかやってる自分と一緒では、彼女は幸せにはなれないから」と香をミックの元へ送り出すための作戦的な何かなのか?とも考えました。獠とミックが交わしていた契約の中に、そういうやり取りが含まれていたのか、とか色々ね、考えましたわよ、ええ。
でも仮にそうだったとしてもさ、ミックは自分と同じ闇のスイーパーじゃん。で、ミックと一緒にいたら香はますます闇の世界の深みにハマるわけで(何しろ手も汚してしまったし)、獠と離れても何も状況は変わらないというかむしろ悪化してるじゃん!?何も意味ないじゃん!!??
というわけでこの案もどうかと思う。

そういえばユニオン・テオーペとの戦いが終わった後、獠がミックに「アドリブがすぎるぞ」という台詞があって、これが何を指していたのかがハッキリ分からないんですけど。
ふと、本当はミックがジェネラルを仕留めると事前に取り決めていたけど(だから獠はあの場面で銃を構えていなかった)、ミックが「自分のパートナーとして迎えるのであれば、香にもスイーパーとしての自覚を持ってほしい。そのためにも自分の手で兄の仇を取って欲しい」と考えて香に撃たせてしまった…とかだったらどうしようって考えちゃって…で、それを咎める獠の台詞が「アドリブがすぎるぞ」だったなら話の流れもつながる?とか思ってしまって。
いやでももしそんな流れだったら、獠はミックを絶対に許さないだろうから、さすがに無いと思うんだけど~思うんだけど~…!!
あ~~~モヤモヤする~~~!!!!!!

そんなモヤモヤが収まらないので、ラストの展開もハッピーエンドとして素直に受け止められなくて…いや、ハッピーエンドなんていらないって香が言ってたけど、そういう意味ではなく(笑)
香は人を撃ってしまったことにショックを受けて、それを慰めてくれたミックにちょっとほだされそうになったっていうのはまぁ、分かんないけど、分かる。でも何で獠の元に戻ることにしたのかとか、その辺がさっぱり描かれないのは何で??
空港で香は獠から「槇村からの預かり物」である指輪を受け取るけど、あれも唐突だったしなぁ…香が自分の元を離れるなら、その前に渡しておかなきゃって思ったのかしら?いやもっと早く渡しておきなさいよ!って話なんだけど。そもそもあれ、「指輪」って単語は多分出てきてないので、原作を知らない人はアレが何なのかも分からない気がする(舞台の冒頭で槇村が「これを香に…!」って掲げ持っているけど、指輪のケースなんて小さいから遠くの席からじゃ見えないし、初見でそのエピソードを最後まで覚えていられる人ってそんなに多くない気がする)
香が獠の元に戻ろうと決意するきっかけになるとしたら、タイミング的にあの指輪だったんだろうなーと思うんですが、指輪に関する説明もエピソードも全然無いから本当にわけが分からないんだよ。
いや、原作ファンからしたら香が獠の元に戻ってくることに理屈はいらないんですけどね(笑)
ただ舞台の内容だけで考えると、ラストで獠と香がまたパートナーを組む流れが腑に落ちなくて…香が人を殺してしまった重荷と今後どう向き合っていくのか、どんな覚悟を持って獠のパートナーを続けていくのか、せめてその辺をちゃんと語らせてほしかったな。
そういう描写も無く、原作にあるホトトギスの花のエピソードだけはあんな風に使って「これにて一件落着!」みたいに終わるのがホント…解せぬ……。原作の美味しいとこだけ都合良く使ってんじゃねーぞ…って、つい本音が出ちまった、いけねぇいけねぇ!!

そもそもなぁ…宝塚版では獠と香がコンビを組んだ経緯も曖昧だし、ミックが何故香に惚れているのかも説明が無いし、獠と香が本当は深い絆で結ばれた相棒であることを示すエピソードも少ない…というかほぼ無い気がする…。
終盤で獠がミック越しに海原を撃つ場面があったけど、互いの信頼関係があるからこそ成り立つああいうコンビネーションは獠と香でこそ描くべきだったと思うよ(中の人たちファンとしては滅茶苦茶美味しかったですけど…)(笑)


というわけで、以下はこんな展開だったら個人的には嬉しかったという妄想です!(笑)

まず、どこかのタイミングで香に「ユニオン・テオーペ…アニキの命を奪った奴らだ」みたいな感じの台詞を言わせて、ユニオン・テオーペとジェネラルに恨みがあることを印象付けしておく(この一言があるだけでも、獠・香・槇村の関係性が整理されて話が分かりやすくなると思う)

獠にパートナー失格と言われて落ち込んでいる香に、ミックが「それなら俺のパートナーになって欲しい」と誘う。香は自分を求めてくれるミックに惹かれかけるが、ミックに「だが俺のパートナーとなるのであれば…香もスイーパーとして生きる覚悟が必要だ」と言われて、人を撃ったことのない香は躊躇する。だが、獠を見返したい気持ちもあって、迷いながらもミックとユニオン・テオーペ襲撃へ向かう。

終盤で香はジェネラルを追い詰めて撃とうとするが、いざ照準を定めると怖くなって中々引き金が引けない。そこへミックが現れ、「香、兄の仇を討つんだ。君自身の手で!」と促す。香が震える手で何とか引き金を引こうとした瞬間…一発の銃声。獠が現れて、ジェネラルにとどめを刺す。香が何か言いかけると、獠は「…俺もこいつには恨みがあってね」とだけ言って事件は終幕。

ユニオン・テオーペは壊滅したものの、自分の手で兄の仇を討てなかったこと、獠に助けられてばかりの自分を不甲斐なく思った香は獠から離れる決心をする。すると槇村の亡霊が現れ、香に「本当にそれでいいのか?」と問いかける。香が「でもあたしは、アニキの仇も討てなくて…」とうつむくと、槇村は「仇なら取ってくれたじゃないか」と話す。香が驚くと、「獠と香。お前たち二人でシティーハンターなんだから」と槇村は微笑む。
それを聞いた香は、獠の元へ帰っていきそのまま舞台のラストシーンに繫がっていく…という流れ。


以上、妄想終わり!こんなん出ましたけど、どうでしょー!?(笑)
うーん…東京公演で多少でも演出を変えてもらえないかな…でも円盤で残るのは大劇場公演の方だろうし、東京で変更があったとしても遅いわけで~しんど~~い!!

と、脚本に納得できなさすぎて長々と書いてしまいましたが、ここに書いたのはあくまで個人の感想ですし、受け止め方は人それぞれだと思います。
主演の彩風さん筆頭に、出演者の皆さんは物凄く真剣に原作やアニメを研究してお芝居を日々深めてらっしゃるので、ご興味のある方は是非劇場で実際にご覧頂けたら嬉しいです。千穐楽(9/13)はライブビューイングやライブ配信もありますので!是非!!よろしく!!!

そして末筆ながら、さきちゃん大劇場トップお披露目本当に本当におめでとうございます!!!!!!!!!
こんな長文を最後まで読んで下さった方、どうもありがとうございました~!!

2020年5月26日

もしも雪組スターさんがピアニストだったら…妄想④ ~望海風斗さん編~

※スマホからご覧になると、記事内の動画が表示されないことがあります。お手数ですが、最下部にある「ウェブバージョンを表示」をタップしてPC版でご覧くださいませ。

雪組のスターさんたちが、もしもピアニストだったらこの作曲家の曲が似合いそう!弾いて頂きたい!!という妄想文その④です。
今回は満を持して(?)雪組トップスター・望海風斗さんに弾いて頂きたいピアノ曲妄想だよ~!ドンドンパフパフ~!!
あ、先にお断りしておきますと、作曲家についての語りがとても長いです!!でも「fff」の予習にもなるかもしれないから!よかったら読んであげてください!!(笑)


望海風斗さんに弾いてもらいたい!作曲家

●ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン

「『fff』で演じる予定だからかーいw」とはどうか突っ込まないでおくんなせぇ…随分前からだいもんにはベートーヴェンが似合う!と私は思ってたのよ!!(笑)
言わずと知れた大・大・大作曲家であるベートーヴェン様。その偉大さを称えて「楽聖」とも呼ばれています。
ベートーヴェンの音楽の魅力は何といっても重厚で腹にガツンとくるような音の響きと、切なくも情熱的で印象に残るメロディ。
皆さんご存知「運命 第1楽章」の「♪ジャジャジャジャーン!」という出だしなんて、「♪エーキサーイター!!」とか「♪スーパー!ボイジャー!!」とか、青木朝子先生のショー曲かってくらいのインパクトと覚えやすさがあるんじゃないかと思います。
ラーメンにたとえるなら濃厚でガツンとパンチのあるとんこつ醤油。の中でもずばり、横浜家系ラーメン!(笑)

そしてベートーヴェンといえば不屈の精神と、情熱と信念を持って音楽を作り続けた人。
難聴という音楽家にとって致命的な障害を抱えながらも、数多くの名曲を残したことは広く知られていますね。
さらに彼は「自己表現としての音楽」を広めた先駆者でもありました。
ベートーヴェン以前の音楽家(たとえばモーツァルト)は、王侯貴族のために曲を作る「雇われ人」に過ぎませんでした。そのため、作る音楽も貴族好みの「BGMにちょうどいい音楽」みたいな軽めな曲が多かったんですね。ほら、もしもお貴族様の優雅なティータイムのBGMに「運命」なんて演奏したらもうおしゃべりどころじゃないじゃん?

それに対して「俺は!自分の感情とか!思想とか!そういう魂ってやつを詰め込んだ、聞く人の心を揺さぶる音楽が!作りたいんだ、ぜ!!」というロックな精神(?)で音楽を作り始めたのがベートーヴェン。彼が作曲家デビューした1792年はちょうどフランス革命の動乱がヨーロッパ中を震撼させていた頃。革命の思想に共感していたベートーヴェンは、一部の貴族のためではなく、広く市民に音楽を届けたいという想いが強かったようです
そんな情熱が詰まった彼の音楽は見事に大衆の心を掴み、今もなお愛され続けています。作曲した交響曲(オーケストラ用の音楽)全てが現代でも演奏され続けている作曲家はベートーヴェンくらい、なんて話もあるくらい。

ついでに、「自分の思うままに曲を作り、聴きたい人に売る」という現代では当たり前のスタイルの確立は、後世の作曲家たちにも多大な影響を与えました。ピアニスト妄想①~③で紹介した作曲家たちが好きな音楽を書いて飯が食えたのも、ベートーヴェン様あってのこと…なのかもしれない(笑)

この「時代を超えて愛され続ける普遍的な魅力」、「情熱と信念」、そして何より「音楽で誰かを幸せにする力」。
そんなベートーヴェンの楽曲を弾いて頂きたい方と言えば、心に響きまくる歌声やお芝居、そしてホットでディープな宝塚愛でもって極上の舞台を見せて下さるだいもんしか考えられないわ!!!

…というのがまぁなるべく客観的に考えた理由なんですが、ぶっちゃけ大好きなベートーヴェンの曲を大好きなだいもんがカッコ良く弾いてくれたら超~~萌えるだろうな~~というのが一番大きな理由だったりもします。ハハッ!
さて、前置きが大分長くなりましたが!だいもんに弾いてもらいたいな!と妄想した4曲(+α)をご紹介します!



ベートーヴェン「ピアノソナタ第8番 『悲愴』第2楽章」

だいもん×ベートーヴェンならこれは外せないかな…ということでまずはこちら。「SUPER VOYAGER!」のデュエットダンスでだいきほが歌っていたので、皆さまご存じですよね。
散々「ベートーヴェンは情熱的!」と語っちゃいましたが(笑)こんな風に大きな優しさで包みこんでくれるような美しい~~曲も沢山残しています。どこまでも優しく心地良いだいもんの歌声のような調べに聞き惚れたい…とか妄想していたら、「宝塚GRAPH」2020年6月号で実際に練習されていると知って飛び跳ねました!WAO!!


…ただ私がいっっちばん好きなのは第3楽章なのでよかったらこっち↑も聴いてください(笑)
初めて聴いた時はまだ小学生でしたが、あまりの美しさ、切なさ、そして激しさに胸を打たれまくり、いつかこの曲を弾きたいと強く願った思い出の曲なのです(そして実際に弾いてみたら「むっずかし!!」と現実に殴られたw)



ベートーヴェン「ピアノソナタ第14番 『月光』第3楽章」

「月光」ってあのゆったりした、ちょっと眠くなる曲…?と思われた方は、黙って動画をご覧になっておくんなまし。私が大好きな、そしてだいもんに弾いて頂きたい「月光」はこちらです!!(笑)
激流のように激しく!熱く!ダイナミック!!…もうあまりのカッコ良さにただ痺れるしかない。は~最高!!だいもんには男役の色香を駄々洩れさせながら、眉間にシワを寄せて伏し目がちに弾いて頂きたいですね。妄想で失神しちゃう。
ちなみに「宝塚GRAPH」で語られていたきいちゃんが練習中の「月光」はこちらではなく、有名な第1楽章の方ではないかなと思います。そっちも貼っておきますね。


(↑5:18~からは第2楽章。順番逆になっちゃいましたが、本来は第1~第3楽章まで通して演奏されます)



ベートーヴェン「ピアノソナタ第23番 『熱情』第3楽章」

「熱情」はベートーヴェン本人が考えたのではなく後世の人が勝手につけたタイトルですが、これ以上ピッタリの題名ないでしょ!!ってくらい熱い曲。聞く人の心を揺さぶりたい!というベートーヴェンの熱すぎる想いがビシバシ伝わってくる名曲です。
最初から最後までずーっとかっこいいん曲なんだけど、特に終盤(7:13~あたり)は圧巻。だいもんにはドン・ジュアンのような黒い役を演じている時の悪い笑み(笑)を浮かべつつ、熱く熱く激しく弾ききって頂きたいです…(でも見事に弾き切って観客へお辞儀をする時は別人のようなにこにこ笑顔になってそうだな~w)



ベートーヴェン「ピアノソナタ第17番 『テンペスト』第3楽章」

私は深く傷ついた時のだいもんのお芝居(「ひかりふる路」のマクシムとか「ファントム」のエリックとか)が大っっっ好きなんですが、この曲を聴くとそんなだいもんの姿が思い浮かんで「グッ…萌える…!」と奥歯を噛みしめがちです。恋しい人の面影を求めて、ヨロヨロとあてどなく彷徨うだいもん…良い…(※妄想)
もしくは「ワンス~」でデボラに去られた後のヌードルス並みに哀愁を漂わせて弾いて頂くのも良いなぁ。シンプルなメロディながら何とも胸に迫ってくる美しい曲で、だいもんにとても似合うんじゃないかなと思います。

他にも特にタイトルが付いていないピアノソナタにも好きな曲が色々あるんですが、あまりマニアックになってもアレなのでこの辺で…(笑)
最後に、ピアノ曲ではありませんが多分「fff」にも深く関わるんじゃないかな?というこちらの曲をご紹介しておきます。


ベートーヴェン「交響曲第3番 『英雄』」

フランス革命の思想に共感していたベートーヴェンは、平民出身ながら華々しい戦果を挙げた英雄ナポレオン・ボナパルトを尊敬し、彼に捧げるためにこの曲を作ったと言われています。
しかし後にフランス皇帝の座についたナポレオンに「彼も俗物に過ぎなかったのか!」と幻滅し、「ボナパルト」というタイトルを消して「英雄」に書き直した…なんて話も有名ですが、これが真実かどうかは実は分からないんだとか。ナポレオンへの献呈を取りやめた理由には諸説あり、「彼は生涯ナポレオンを尊敬していた」という説もあるようです。
「fff」ではこの辺りがどういう解釈になるのか…う~ん楽しみですね!ではでは~!

2020年5月23日

もしも雪組スターさんがピアニストだったら…妄想③ ~朝美絢さん編~

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雪組のスターさんたちが、もしもピアニストだったらこの作曲家の曲が似合いそう!弾いて頂きたい!!という妄想文その③です。
今回は朝美絢さんに弾いて頂きたいピアノ曲妄想。読んでも何も得るものはない妄想文ですが(笑)よろしければお付き合いください!


朝美絢さんに弾いてもらいたい!作曲家

●フランツ・リスト

「翔くんがショパンなら、あーさはリストだな」と連想的に思いついたのですが、我ながら結構しっくりきてます(笑)
ショパンとリストは同時期に活躍したピアノの天才で、当時から並び称されていました。ショパンが「ピアノの詩人」と呼ばれているのに対し、リストは「ピアノの魔術師」と呼ばれています。
ショパンもリストも美しくロマンティックなピアノ曲を多数残していますが、リストの方がより技巧的というか、もう素人目にも難解で悪魔的というか…ショパンが「柔」のピアノだとすれば、リストは「剛」のピアノってイメージ。
翔くんもあーさも超絶美形ジェンヌ様ですが、同じ「美しい」でも翔くんには甘く柔らかな魅力、あーさにはシャープで硬質な魅力を感じるんですよ。それもあって、あーさにリストってぴったりじゃないかな~なんて思うわけです。
ラーメンにたとえるなら、濃厚な旨味がありつつも後味さっぱり、見た目もシャレオツな一杯が多い気がする鶏白湯。

さて、リストは偉大な作曲家であると同時に超~~~天才ピアニストでした。
元々手が大きかった上に、どんな難曲も初見で弾きこなせる超絶技巧の持ち主だったそう(ただそんな彼もショパン作曲の練習曲は弾きこなせず、ショックのあまりしばらく引きこもって練習→しばらくしてショパンの前に現れて完璧に弾きこなし、ショパンを驚かせた…という大変エモいエピソードがあります)

そんな人が「こんな曲も弾けちゃう俺、最高にかっこいい!!」と作った曲なので(?)、どれも難曲揃いです。
リストの曲が弾けるってだけで滅茶苦茶かっこいいしそこに痺れて憧れちゃうのに、弾いてるのがあの「美、そのもの」みたいなあーさだったりしたら…アカン、妄想だけで倒れそう…。

そんな中でも、あーさに弾いてもらいたいな!と妄想した曲を4曲紹介します!



リスト「愛の夢 第3番」

だいきほのデュエットダンス(ミュレボの時)にも使われていた、とっっっても美しくてロマンティックな一曲。元々は歌曲だったからか、旋律が分かりやすくて聞きやすいところも魅力だと思います。
「3つの夜想曲(ノクターン)」という副題がついており、第1、第2もありますがこの第3番が最も有名です。夜想曲というくらいだし、月明かりに照らされたあーさの美しい横顔を拝みながらうっとり聴き惚れたいですなぁ…。



リスト「パガニーニによる大練習曲 第3番『ラ・カンパネッラ』」

こちらもミュレボで使われていましたね。繊細で、美しくて、華やかで、それでいて激しくて…も~絶対あーさに似合うと思います!激しい演奏に前髪がはらりと乱れて…とか素敵やん…?
リストといえばこの曲!というくらい有名ですが、パガニーニさんという名ヴァイオリニストが作曲した「ヴァイオリン協奏曲 第2番」が原曲。彼を尊敬していたリストがピアノ用にカッコ良くアレンジしまくった結果、今ではこちらの方が有名になってます(笑)
ちなみに「ラ・カンパネッラ」とは「鐘」という意味。言われてみると確かに鐘の音っぽさ
ありますよね。



リスト「3つの演奏会用練習曲 第3曲 『ため息』」

「リストを演奏するあーさを妄想すると、もうため息がホウッ…とこぼれてしまいそう…はっ!まさに『ため息』っていうピッタリな曲があったよね!?」というノリ選曲です。
まぁ私のノリはともかく、こちらも甘美で流麗な調べにウットリできること請け合いの名曲ですので、聴きながら色々と妄想を膨らませて頂きたいと思います!重すぎる一方通行な愛を抱えるあーさ(そういう役ほどハマるよね…)が苦悩しつつ弾いてたら最の高…。
しかしショパンと言いリストと言い、鬼畜難易度すぎて「練習曲、とは??」ってなりますな。



リスト「ハンガリー狂詩曲 第2番」

ロマ音楽的なリズムの変化や、他の楽曲(クシコス・ポストとか)のメロディがアレンジして取り入れられてたりと構成が面白い曲。動画の方は独自のアレンジも取り入れてるので更に華やかです。
前半は大人っぽいタンゴの場面で色気ムンムンで踊るあーさ、後半(動画の5:07~辺り)は中詰めの総踊りで眩しすぎる笑顔で踊るあーさ…というショーのナンバーを妄想して選びました。
あーさには情熱的で激しい曲が似合うなぁ…いや、私がそういう曲が好きなだけってのもあるんですがw

あと「ハンガリー狂詩曲」と同じくらい萌えるな~!!と思って最後まで迷ったのが「超絶技巧練習曲 第4番『マゼッパ』」。
鬼畜生かってくらいの難曲ですが、鬼気迫る表情のあーさが弾いたらマジで失神しそうなカッコ良さだと思うのでこちらも良かったら聞いてみてください。ではでは~!

※やっぱり「マゼッパ」も弾いて頂きたい!という思いが捨てきれなかったのでこそっと追加で貼ります…超~かっこいい曲だから御用と急ぎでない方は聴いて行かれて…



2020年5月20日

もしも雪組スターさんがピアニストだったら…妄想② ~彩凪翔さん編~

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雪組のスターさんたちが、もしもピアニストだったらこの作曲家の曲が似合いそう!弾いて頂きたい!!という妄想文その②です。
今回は「凪様」こと彩凪翔さんに弾いて頂きたいピアノ曲妄想よ~。


彩凪翔さんに弾いてもらいたい!作曲家

●フレデリック・ショパン

もうね、翔くんにはショパンしか考えられませんでした。
あんなにもお美しい方にこれ以上似合うピアノ曲があるだろうか?いや、ない(反語)
クラシック音楽は全然知らない、という方でも名前くらいは知っているであろうショパン様。「ピアノの詩人」と呼ばれるほど超超超偉大な作曲家で、ピアノを習い始める人間の95%くらいは「いつかショパンの曲を弾けるようになりたい!」という憧れを抱いているのでは(私もそうだった)
ラーメンでたとえるなら皆大好き王道の醤油ラーメン。

ショパンの魅力はもう語るよりまずは聞いてくれ!って感じですが、とにかく美しくて華やか!!それでいて、力強さや繊細さ、時に哀愁を感じさせる切ない旋律がもう聴衆の心をガッチリ掴んで離さない…。
美しさと華やかさの中に男役としての力強さや哀愁も漂う…ってこれはもう彩凪翔さんじゃん??
そして個人的に、ショパンには王道のロマンチックさがあると思います。もう白馬に乗ってマントをひるがえす王子様くらいにバリバリの。
そんなロイヤル感も含めて、翔くんにはショパン弾きとしてコンサートホールの聴衆を全員メロメロの骨抜き状態にして頂きたいですね!
多分「ショパン・ワルツ集」とかのCDを出すとクラシックのCDなのにジャケットが複数パターンある上に、店舗ごとの予約特典も複数あって大変なことになるんじゃないでしょうか。ヒュー!震える!!

ってことで、翔くんに弾いてもらいたいな!と妄想した曲を4曲紹介します!



ショパン「幻想即興曲」

ベタと言われようとなんだろうとまずはコレ。
んも~~~想像してみて、燕尾服でこれを弾かれる彩凪翔さんのお姿を…卒倒しそうなカッコ良さだから!!
激情のような熱さと、甘美な美しい調べのコンボにうっとりと聞きほれてしまいますが、聞きほれてしまうレベルで弾きこなすのは滅茶苦茶大変な一曲です。
まぁショパンの曲は全部そうなんですけどね!!



ショパン「ポロネーズ第6番【英雄】」

ショパン楽曲の明るさ、華やかさ、超絶技巧っぷりと良い所(?)をぎゅっと全部詰め込んだような超名曲。そして華やかさの中にも力強さや勇壮さがあり、そういうところも翔君のイメージに重なります。
ポロネーズは「ポーランド風の」という意味で、ポーランドの民族舞踊が起源になっているんだとか。
宮廷の儀式や戦士の凱旋行進から発達した舞踏だそうなので、なるほど納得のロイヤル感…(と言いつつ、この曲が作曲された経緯や時代背景は中々複雑なんですけども。詳しくはWikiとか見てね!)(笑)



ショパン「練習曲作品10 第3番【別れの曲】」

これもベタと言われようと挙げておきたい。ショパンと言えばこれ!みたいな超名曲です。「CAPTAIN NEMO」でも使われてましたね。
冒頭の穏やかなメロディが有名ですが、動画の1:25~辺りからとても激しくドラマティックな展開になるので「ああ~翔くん、恋人の前では穏やかな顔で別れを告げたけど、心の中では喪失感や悲しみが吹き荒れているのね…;;;」とか妄想しがいのある曲だと思います。
しかしこれが「練習曲」ってショパンは「練習曲」を一体何だと思っていたんだ…と突っ込みたくなりますね(ショパンの「練習曲」はどれも難易度も曲の完成度もエグイ)



ショパン「ワルツ 第14番 ホ短調(遺作)」

他に比べると少々マイナーですが、も~とにかく美しくて切なくて涙が出ちゃう名曲なので聴いて!下さい!!ダイナミックさと繊細さ、耳をとろかす甘い旋律と胸を焦がす切ない響きが怒涛の勢いで押し寄せてきて、心を揺さぶられまくっちゃう一曲です。
翔くんにはコンサートのアンコールで弾いて頂き、「最後の最後にこんなに心を揺さぶってくるなんて罪なお方!好きです!!」とお客さんのハートをがっちり掴みまくって頂きたいと思います。
あ、ちなみに「遺作」とついてるのはショパンが生きてる間には発表されず、彼の死後に発見された曲という意味で、特別暗い意味はありません(笑)


他にも「練習曲」だけでも「革命」「黒鍵」「木枯らし」、それ以外に「雨だれの前奏曲」やら「華麗なる大円舞曲」やら「ノクターン第2番」やら「軍隊ポロネーズ」やら…もうショパンは名曲が多すぎて書ききれんわ…4曲選ぶのも大変だったよ!!(笑)
ショパンのピアノ曲はいずれも妄想が膨らむ名曲ぞろいですので、色々聞き比べてみるのも楽しいと思います!ではでは~!

もしも雪組スターさんがピアニストだったら…妄想① ~彩風咲奈さん編~

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久々のブログ更新で何でか緊張してますが、タイトル通りの妄想文です!
愛する雪組のスターさんたちが、もしもピアニストだったらこの作曲家の曲が似合いそう!弾いて頂きたい!!という妄想を元に、好き勝手につづります。
私自身は一応子供の頃からピアノを習ってますが、クラシック音楽はたまに聞く…というくらいで特別詳しくはありません。もし「このスターさんならこの曲も似合いそう!」というご意見があれば是非教えて頂きたいです(笑)


彩風咲奈さんに弾いてもらいたい!作曲家

●ドビュッシー他、フランス近代作曲家

まずは私のご贔屓からってことで(笑)さきちゃんから妄想して参ります!
パッと思い浮かんだのは近代を代表する作曲家、ドビュッシー。
でも、同時期に活躍した他のフランス人作曲家の曲もきっと似合う…!という思いが捨てきれなかったので、「フランス近代作曲家」というザックリしたくくりで失礼します(笑)
クラシック音楽は2~300年前の曲が定番人気というジャンルのため、100年前の曲でも「近代の曲」に分類されるし、「200年前の曲と比べると、曲の雰囲気が斬新で現代的だな~!!」と感じるんですよね。この辺うまく言語化できませんが。

超個人的な印象として、フランス近代作曲家の楽曲は、一つ一つの音がキラキラと輝き、そのきらめきが重なり合って美しい情景が浮かび上がるような…点描画のような魅力のある作品が多いように思います。
ラーメンでたとえると淡麗塩って感じ。
音のきらめき、清廉な透明感、そして現代的で伸びやかな雰囲気がさきちゃんに似合うと思ってます!

ってことでさきちゃんに弾いてもらいたいな!と妄想した4曲を紹介するよ!



ドビュッシー「2つのアラベスク」第1番

曲名で「?」となっても、実際に聞いてみると「あ、知ってる」て方も多いであろう超有名曲です。
とにかく耳馴染みが良くて、音色も柔らかく、最初から最後まで美し~い曲なので、さきちゃんに是非弾いてもらいたいなぁと妄想しております。うっとり夢心地になりたい…!!
ちなみに「アラベスク」とはアラビア風の唐草模様のこと。タイトルに「2つ」とあるように、第2番もあってそちらも素敵な曲です。



ドビュッシー「ゴリウォーグのケークウォーク」(組曲「子供の領分」より)

こちらは軽快なリズムと、どこかトリッキーでユーモラスなメロディが魅力の一曲。19世紀末に黒人の間で流行していたダンスをモチーフにした曲だそうなので、さきちゃんが軽快に、楽しそうに踊る姿と重なるのかも。うきうき楽しそうに笑顔で弾いて頂きたい~!
ちなみに「子供の領分」はドビュッシーが「うちの子超可愛い!!」という親バカ全開で当時3歳の娘のために作った組曲。この辺り、「ファントム」のキャリエールもちょっと連想してます(笑)



ラヴェル「水の戯れ」

噴水から吹き出す水と光の反射をイメージして作られた、キラッキラした音色が魅力の一曲。私は「舞台で光輝くさきちゃんはプリズムのきらめきのようね…」とか思っているので、この曲のキラキラ感がイメージに合うんだと思います。
耳をくすぐる軽やかで清涼な調べから、中盤の勢いよく水が噴き出すような盛り上がり…と短めの曲ながら振り幅が広いところも素敵。なんかこう、ギャップ萌えみたいな??
動画の2分半〜あたりのカッコ良さよ…さきちゃんが弾いて下さったらと妄想するとぶっ倒れますね!



サティ「Je te veux(あなたが欲しい)」

CMなどでも良く使われている曲。元々はシャンソンですが、ピアノ独奏曲としても有名。甘くてロマンティックなワルツです。
シャンソンの歌詞は女性版と男性版がありますが、女性版を是非あーさキャロルに歌って欲しい。全私がむせび泣き、萌え死するわ。
明るくて軽やかな曲なので、コンサートのアンコールとかに弾いて頂きたいですね!お客さんが全員咲奈の女になって、帰り道もウットリフワッフワしちゃうやつ(笑)

他にもドビュッシーなら「月の光」や「亜麻色の髪の乙女」、ラヴェルなら「亡き王女のためのパヴァーヌ」、サティなら「ジムノペディ第1番」等々、魅力的な名曲は沢山!
ご興味あればそちらも是非聴いて、妄想の花を咲かせて頂きたいです~ではでは!

※改めてドビュッシーの「月の光」を聴いたらやっぱ名曲だし、さきちゃんに合う…と思ったのでこそっと追加しておきます(笑)


冒頭部分が有名だし、「アルジェの男」でアナベルちゃんが演奏しているので聴いたこがある方も多い曲かと。
優しくて、切なくて、幻想的で美しい…タイトル通り、月の光に包みこまれるような素敵な曲ですよね。
私はいつか、シンプルなお衣装でピンスポットの中をしなやかに踊るさきちゃんを見てみたいな~という願望があるのですけども、この曲で踊って頂くのもいいかも…と聞きながら思いました。月の精とか、なんかそんな感じの幻想的な場面で…劇団さん、いかがでしょう!?(笑)

2020年1月19日

雪組「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」キャスト別感想

※作品への感想(という名のダメ出し)はこちらの記事にて

☆ヌードルス@望海風斗

原作映画とのギャップに虚無顔になってしまった(※個人の感想です)ヅカ版ワンスですが、だいもん(望海風斗)の演技・ダンス・歌はやはり最高に素晴らしかったです。
とにかく歌が多い!!ちょっと心配になっちゃうくらい歌いまくってましたが、「ミュージカル」と冠したタイトルにふさわしい心に響く素晴らしい歌声を堪能しまくれたのはありがてぇことでした!!この歌が聴けるだけでも舞台を観に来る甲斐はあるよなぁ…。
きいちゃん(真彩希帆)とのデュエットも複数あったし、お二人の歌声を楽しむには最高の公演だったと思います。

…ただ申し訳ない、私はどーしても自分の中のヌードルス像と全然違うヅカ版ヌードルスに馴染めず!!最後まで違和感ばかりを感じてしまったので、だいもん演じるヌードルスが魅力的な人物とは思えませんでした…悲しい。
だいもんは大好きなんですよ!!
だから観劇していてときめいたり萌えたりする場面も沢山あったんだけど、それはヌードルスというキャラクターに対してではなく、いわば「中の人」であるだいもんへのときめきなんですよね。

やっぱり、ヌードルスを宝塚作品の主役に据えるのは無理があったんじゃないかなぁ…主人公ではあるけれど、なんせ寡黙だし「傍観者」のようなポジションのキャラクターなので。
台詞ではなく、表情や視線、ちょっとした仕草で感情を表現する人物というのは映像作品だからこそ映えるもの。多少大げさに表現しないと感情が伝わりにくい舞台演劇(なおかつスター制度がある宝塚)には、向かないタイプの主人公だったと思います。

ってことで前置き長くなっちゃったけど、「ストーリーはさておき、だいもんのここに萌えたよ!」ってところを!書きますね!!

まずオープニング!も~~~出てきた瞬間からかっこいい!!!
隙なく着こなしたスーツの上にトレンチコートを羽織り、目深にかぶったソフト帽から覗く横顔の美しさと背中のかっこ良さ…たなびく煙草の煙さえもセクシーダイナマイツ…これこれ、これぞ宝塚のギャングだよ~!!!といきなりテンションが爆上がりした瞬間でした!
このオープニングは翔くん(彩凪翔)やあーさ(朝美絢)もギャング姿でクールに踊るので、お芝居というよりはショーのワンシーンのようで楽しかったです。銀橋に雪組が誇るイケメン男役たちがズラーッと並ぶところなんか壮観だし、目が足りない~!!ってなっちゃった!
しかしこの場面もだいもんは「ヌードルス」としてのご出演なんですね。
てっきり「ギャングスター」という概念を演じているのかと思ったよ(だってキャラが違いすg…ンガックック!)

かーらーの少年時代のヌードルス!これがびっくりするくらい可愛いんだまた!!
ぶかぶかの洋服にもっさりした(笑)髪型が本当にお可愛らしくてね~…それに加えて将来の夢を語るキラキラした瞳、デボラとの二人きりの戴冠式と不意打ちのキス…幼い恋人のような関係を初々しく演じるだいきほにはキュンキュンしてしまった場面でしたわ~。

そしてキャストボイス等でも話題になっていた、一幕のラスト…!!
タキシードのタイをほどき、デボラを押し倒したが拒まれ、傷心のあまり真っ赤な薔薇をまき散らし、苦悶の表情を浮かべながらソファで足を組み天を仰ぐ…。

一連の流れのビジュアルが強すぎるんですけど…?????

なんかもう、薔薇を勢いよく引っこ抜いてウワーッ!!とまき散らす姿に圧倒されちゃいました。こんなに激情のままに薔薇をまき散らすのが似合う人を初めて見たかもしれないし、深く傷ついている時のだいもんの演技って最高に萌えるなと改めて実感。
ちなみに原作映画ではこの場面って陰惨な暴力シーンでもあるので、ヅカ版でどう描かれるか凄く気になっていたのですが…(笑)
ヌードルスの中の暴力的な衝動を、薔薇をまき散らすという耽美な表現に置き換えたのは上手いなぁと思いました(しかしあの別れ方なら、デボラのヌードルスへの愛はずっと残っていてもよさそうなのにな~~やっぱり脚本に納得いかんのだよな~…)

そしてそして、最後の壮年期がまた超~~~渋かっこよくてね…!?
若い頃とは違う落ち着いた雰囲気や、挫折を味わった男の孤独や哀愁を漂わせた姿…これ、これですよ!!私が観たかっただいもんのヌードルスは…!!!
ちょっとした仕草からもにじみ出る「男の哀愁」にグッと来たし、もっとそういう面を活かしたヌードルスを見たかったなぁ…。
ナウオンステージでだいもんが「映画のロバート・デニーロのように演じたかったけど、小池先生にもっと感情を出すよう指摘されて~」というようなお話をされていたのを見て、余計にその思いが募っております。私ももっとクールでちょっとニヒルな、渋みのあるだいもんのお姿を観てみたかったよぉ…。

でもスーツやタキシードの着こなしはさすがのかっこ良さだし、歌声も本当に素晴らしかったので、新年早々目と耳が幸福に包まれました!!色々思うところもあったけど、かっこいいだいもんを拝めて良かったです!!
東京公演も楽しみにお待ちしております~!!


☆デボラ@真彩希帆

デボラも映画とは大分違うキャラクターになってましたが、きいちゃんはこういう「一本芯が通った」女性役がとても似合うな~と思いました。
ヌードルスと惹かれ合いながらも、恋より夢を選ぶ。自分の選択を信じて進み、後ろは振り返らない。
何とまぁかっこいい生き様であることよ…でも恋と夢の間で揺れる姿に乙女心もきちんと感じられて、そこはさすが宝塚でしたね。

特にキュンとしたのは少女時代!も~すっごく可愛かったです!!
戴冠式ごっこの時に王冠を待つ横顔がウルトラソーキュートで、そらヌードルスも不意打ちキッスしたくなるわ…って思いました。
「皇帝と皇后」の歌もちょっと子供っぽく歌ってるのが可愛くてねぇ…その後の二人が辿る道に思いを馳せると、何とも切なくなる曲でもあるのですが。

ブロードウェイスター時代のきいちゃんも凄く良かったんですが、あの「あれ、私『1789』(もしくは古の紅白歌合戦)を観に来たんだっけ??」っていう衣装のインパクトが凄すぎて…(笑)
あ、でも制作発表会の時にも着ていた白いドレスは素敵だったな~!!あれは映画のデボラをイメージしたドレスですよね。とっても似合ってて綺麗だった~!!
そしてヌードルスに迫られて拒む時に薔薇を投げるのを見て「あの薔薇投げるものなんだ!?」とびっくりしていたら、その後だいもんが投げるというよりまき散らす姿にまたびっくりするという(笑)

あと印象的だったのが、壮年期にヌードルスと再会する場面。
少女時代の溌溂!キラキラ!とした雰囲気とはまるで違う、人生の酸いも甘いも噛み分けてきましたという大人の女性として登場してくる姿にドキッとしました。ここのヌードルスとの会話で「今、幸せか」という問いにお互いが「少しは」と答えるところ、とても良かったです。だいもんもきいちゃんも、お互いにこみ上げてくる感情を抑えてるんだろうなぁというのが感じられてね…だいきほコンビって歌だけでなく、お芝居もやっぱり好きだなぁと思いました。
この時着ていたジャケットも素敵だったなぁ~!デコルテがとっても綺麗で、元女優っぽさある~!!と謎の感動をしました。

ただこの場面でキャロルを労わるデボラの姿は見ていて辛かったな…。
キャロルがあんな状態になってしまった原因はマックスが死んだと思ったからで。そんなキャロルを見舞いながらも、デボラは実は生きているマックスの愛人に納まって何不自由なく暮らしているという…これじゃデボラが悪女みたいじゃない!?

きいちゃんの歌も演技もとても良かったですが、デボラとマックスとキャロルの関係性が最後まで引っかかってしまって…うーん、やっぱり脚本に納得がいかーーん!!!(また言っちゃったテヘペロ☆)


☆マックス@彩風咲奈

ビジュアルが鬼強い………(卒倒)

いや~~~少年期は滅茶苦茶可愛いし、青年期は滅茶苦茶かっこいいし、ビジュアル的には過去最高にときめきましたわ…え、さきちゃん(彩風咲奈)ってかっこよくない?かっこいいですね!!知ってた!!!!!

マックスはヌードルス以上に原作とはキャラクターを変えられちゃったので(詳しくは『雪組「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」の脚本にガッカリした話』の記事を読んでくれよな!なっがいけど!!)、こちらもマックスというよりはさきちゃん自身に萌えまくりました…ウウ、サキナアヤカゼ、チョーカワイクテカッコイイ;;;;;

まず少年時代がホンット可愛くてね!?ぶかぶかの上着にキャスケットという服装も可愛いし、ヌードルスとバグジーのやり取りを見守りながら「どっちに付こうかな」と思案している時の様子がまためっちゃ可愛い…。
酔っ払いから懐中時計を盗む場面は舞台用にアレンジされてましたが、マックスの抜け目なさや大胆さが表れていてとても良かったな~!!少年時代のヌードルスとマックスがワチャワチャ仲良くしてる場面って凄く短いんだけど、のぞさき史上最高(多分)に無邪気可愛い二人が観られたのは本当にありがたかったです…欲を言えば原作のあのシーンとかあのシーンとかもっと見たかったけどね!!
でもこの場面だけでも、マイのぞさきメモリアルに加えられて良かった…じーん…。

一転、ヌードルスがバグジーを殺してしまって警察に捕まる場面は切なくてさぁ…ヌードルスを守ろうとするも、あっけなく警官に防がれるマックスが何かもう可哀想で…。
コックアイとパッツィにかける「…行こう」という短い言葉に、彼が味わった悔しさや無力感、そして権力に負けない強さを手に入れてやろうという決意すら感じられて、切ないんだけどめっちゃ萌えました!

で、青年期ですよ…スーツ&タキシード祭の青年期…。
も~~「暗黒街の若き顔役」なんて肩書背負っちゃってるからさー!?スーツのお仕立てが大変よろしいんですよ!!三つ揃いをスマートに着こなした姿が滅茶苦茶かっこいいし、オフィスの机に腰かける時がまたがっごいい…;;;;もう頭のてっぺんから爪先まで全てがパーフェクトでした…足を組む時の角度がまた良いのよ~~!!ただでさえ長い足が更に長く見えた気がする(笑)
あとヌードルスが戻ってきて「お前に悪の流儀を教えてやる」と歌うところの振付がめっちゃ好きです。ジャケットをバッと開けて脇の辺りのシャツがチラ見えした瞬間、「生きてて良かった…」と生の喜びを噛み締めました。は~ありがたや!!

そういえばマックスのヌードルスLOVEっぷりは映画よりかーなーり薄まってはいたけれど、出所に合わせて高級スーツを仕立ててプレゼントしたり、キャロルにヌードルスのチャームポイント(笑)を話し聞かせていたりと、何だかんだ大好きぶりが感じられたのは良かったです。…でもやっぱりヌードルスのお迎えは映画のようにマックス一人で行って欲しかったな…グスン。

そしてそうキャロル!キャロルと一緒にいる時のマックスが最っっっっっっっっっっっ高にカッコ良かったし萌え死にました…。
いや、やってることは酷いんんだけどね、怒鳴りつけるし手も上げちゃうし。
でも女性を手荒に扱うさきちゃんって初めて見たからすっごく新鮮で「こんな顔もされるんだ~!」とゾクゾクしたし、暴力的な面を見せながらもキャロルへの愛もちゃんと感じられるのがまたね…堪らん…ってなりましたね…!!!

クラブインフェルノで二人が踊っている時に漂う濃密な空気とか、大人のカップル感ムンムンでめっちゃ良かったな~!!
ハバナ祭の場面で、ナンパ男に絡まれていたキャロルを見て「俺の女に何してる」と助けに入る姿にも滅茶苦茶萌えたし、その後キャロルとずっとイチャイチャしてるのに更に萌えました…も~そのまま結婚してもらえませんかね!?二人とも白い衣装だし、祭の喧騒から抜け出したままチャペルに駆け込んでくれ~!!(笑)

観劇前に楽しみにしていたのぞさき萌え要素については見るも無残に期待を裏切られたわたくしですが、さきあさという新たな萌えの扉がパッカーン!!!!と勢い良く開いたのが、ワンスにおける一番大きな収獲でした。
ありがとう、マックス&キャロル…二人に滅茶苦茶萌えたおかげで、私は嘆きの炎で身を焼き尽くさずに済んだわ…(笑)
それだけに終盤の二人の姿は悲しくて「脚本ェ…」ってまたケチつけたくなってしまうけど、オタクらしく妄想補完しながら強く逞しく生きて参りたいです。頑張る!


☆ジミー@彩凪翔

出番はあまり多くないものの、物語のキーマンとして凄く美味しい役どころだったのではないかと思います。
全体を通して、翔くんのお芝居はとてもとても良かったですね!衣装こそ地味めだけど、あの美しい瞳からみなぎる意志の強さは圧倒的な存在感を放っていました。ストライキの場面で、上手く立ち回りながら労働者たちを扇動する姿はかっこ良くもあり、ちょっと恐ろしくもあって凄く良かったな~。

でもヅカ版でジミーの役が変化したことで、一番割を食ってしまったのがマックスだと思うんですよ…。それがやっぱり悲しくて、ジミーについてはあまり語れそうにありません。そんなこともある、人間だもの。みつを。
終盤のマックスとのやり取りは、原作映画通りの設定で見たかったと切に思います。
対等に渡り合ってきた男たちのパワーバランスが崩れた瞬間のヒリついた空気を、彩彩で見たかったんだよ~…エーン!!

そんな私の不完全燃焼っぷりを、フィナーレで全部吹き飛ばして下さったのは滅茶苦茶ありがたかったです!!!!!フィナーレの翔くん超~カッコ良かった~!!!!!
翔あさがシンメで歌って踊ると、あまりの美しさに目と耳が本当にびっくりしますね…何というありがたさ…!!
宝塚にフィナーレがあって良かった~!!と改めて噛み締めました(笑)


☆キャロル@朝美絢

「♪あなたに~会え~て~本当に~良かった~」と小田和正の名曲をあーさキャロルに捧げたい。
も~嬉しくて嬉しくて言葉にならないよ…!!ホンットに魅力的なキャロルを演じて下さってありがとう、あーさ!!!!!

キャロルも映画とは全然違うキャラクターになってましたが、彼女の場合設定が変わることは初期段階で分かっていたのでね。
ショックを受けるどころか、イケコ先生素晴らしいアレンジをありがとう!!と感謝したい唯一のキャラクターとなりました。
あ、でも最後はなーやっぱちょっと納得いかないけどなー…(笑)

キャロルはデボラとあらゆる面で対照的な女性として描かれていたけど、セクシーでコケティッシュな魅力を振りまきながらも、内面はとても繊細でマックス一筋ってところがもう最高でさ~!!
ある意味「男の理想」みたいな女性だなって思いました。いや女の私から見てもめっちゃ可愛くて魅力的でしたけども。
そしてそんなキャロルの姿が、「美貌(外見)が話題になりがちだけど、中身は更に更に魅力的」というあーさ本人にも重なって見えてね…イケコ、ええキャスティングするやんけ…と超上から目線で思っちゃったわ。
いやだって最初はさ~、今このタイミングであーさに女役振っちゃう!?ってびっくりしたもん…でも蓋を開けたら納得でした。これは確かにあーさに演じて欲しくなるの分かりみマックス(笑って欲しい所です)

歌姫という役柄もあって、一人で歌う場面も多かったですがこれがまたすっごく良かった!!
歌がどんどん上手くなっているな~とは以前から思っていましたが、単純に技術面だけでなく表現力も物凄く上がってるなぁと。いや~素晴らしい…。
しかも情感たっぷりに歌う内容がさ、「私が惚れた男」という超お惚気ソングっていう!!(笑)
この曲、前半の歌詞が「彩風咲奈の魅力を熱く語る強火担」て感じだったんで最初に聞いたときはホントにびっくりしたわ!!
しかもそれをしっとり艶っぽく歌ってるのがあの朝美絢様ってのがもう…ありがたすぎて涙出ちゃうね、はー…。

そして今回、何より驚いたのはあーさが女役として寄り添った時にさきちゃんが何万倍も輝いて見えたこと!!
さきちゃんファンとしては物凄い衝撃でしたし、「男役をよりかっこ良く見せるのが娘役(女役)」という言葉をこれ程実感したのは初めてでした。本当に、こんなに違って見えることがあるんだなぁ…。
これはあくまで私の主観の話ですので「全然そんなことなかったよ」と思われた方も大~勢いらっしゃると思いますが、これまでで一番かっこいい(自分比)さきちゃんのお姿をただありがたく拝むばかりでしたわ。

何かね…さきあさが並んだ瞬間に「うわ、思っていた以上にお似合い!!」とビジュアル的にもテンション爆上がりしたし、あーさが役柄としてだけでなくさきちゃん本人も慕ってくれていることが伝わってきて、も~嬉しくてしょうがなくなっちゃったんですよね!
そしてさきちゃんもあーさを心から信頼しているからこそ、全力でぶつかっていけるんだろうなと。
媚びるのではなく、互いに尊重し合っているお二人の良い関係がマックスとキャロルの姿から伝わってきて、萌えと尊みで頭が何度も大爆発よ…さきあさがこんなに良い相乗効果をもたらすとは本当に思ってなかったよ~~ウッウッ尊い;;;;

だからも~最後のサナトリウムの場面とか切なすぎてさぁ…ワンスで唯一泣けたのは、キャロルの一途さとあーさの演技力にでした。
記憶喪失のくだりも原作ファンとしては「どうしてこうなった???」と思わなくはなかったですが、ハバナの歌を聞いて記憶を取り戻すキャロルが愛おしすぎたのでそこはもういいです。
ただデボラのことを「この人ね、女優さんなのよ」と話す姿があまりにも悲しかったわ…。

も~マジで何でマックスとデボラを愛人関係にしてくれちゃったんだYOー!!??

そこがなければ、マックスもまだキャロルを愛しているけれど「彼女をそんな風にしたのが自分だと、知られるのが恐いんだ…」とキャリエール(@ファントム)みたいなことを考えて遠くから見守っているだけ…とか妄想もしやすかったものを。
いや、どんなにしにくかろうと妄想はするけどね。勝手に。

とりあえず、あーさキャロルが最高に可愛かったハバナ祭の場面が良いアングルで映像として残ることを祈ります。
そしてできればカフェブレで放送して欲しい(笑)


さて、メインの5人だけでまた滅茶苦茶長い感想文になってしまったので、あとはサクッと簡単に~。

●にわさん(奏乃はると)のファット・モーが滅茶苦茶ファット・モーだった!!ギャングの世界に深入りすることはないけど、ヌードルスたちとの友情も大切にしている温かみのあるお役がとても合ってました。少年時代のファット・モー役のたっちー(橘幸)も可愛かったし(スチル写真のケーキとのツーショット可愛すぎない?)、どちらのファット・モーも魅力的でした!

●まなはる(真那春人)コックアイのビジュアル再現度にびっくり…!!カラコンとメイクでそれっぽく見せてるのが本当に凄いなと。そしてやはり抜群の安心感…ハーモニカの演奏も素敵でした!

●あがちん(縣千)のパッツィー、そんなに目立つキャラでもないはずなのにあがたワールドが炸裂している気がしてさすがだなって思いました(誉めてます!)「ラジオもあるぜぇ」とドヤったり、「ダイナマイトだぁ!」とはしゃいだりしているところ、何か可愛くてキュンとしましたwフィナーレのロケットも、か…可愛かったよ!!(ド迫力だった…)

●あみくん(彩海せら)のドミニクが思った通りの可愛さだった~!!!何だか出てくるたびにバグジーに捕らわれている気がして「…あれ、ドミニクってヒロインだったか?」とも思いました。まぁ可愛いから仕方ないですね…(?)

●バグジーのしゅわっち(諏訪さき)もあっという間に殺されて退場してしまうけれども、チンピラのボスっぽさが出ていて凄く良かったな~。そしてしゅわっちはハバナ祭の時にキャロルにベッタベタ触りまくっていたのが最高だったよ!(笑)

●プロデューサー・サム役のカリ様(煌羽レオ)が最っ高でしたwwwあのコートの着こなし、そしてガウン姿…もうこってこてすぎて惚れ惚れしちゃいましたわ。そして短い時間でもワイルドビューティー(笑)として圧倒的な存在感を示してくれたりさちゃん(星南のぞみ)も素敵でしたね!!

●作曲家としてデボラを支える役どころだったあやなちゃん(綾鳳華)も可愛かった~!きいちゃんとは同期コンビでもあるから、二人がきゃっきゃしている場面はとても微笑ましかったです。

●最初と最後に出てくるロックンローラー男ことはいちゃん(眞ノ宮るい)とかりあん(星加梨杏)がめっちゃ可愛い~~!!ここも同期コンビをイケコ先生が意識されたのかな?こういう配役は嬉しいですね。

あと彩みちるちゃんがバービー人形みたいでとっても可愛かったし、叶ゆうり君はやっぱりギャングが似合うと思ったし(誉めてます)、久城あすくんと杏野このみちゃんの宝石屋夫婦も面白かったし、病院患者を熱演していたケンジさん(ゆめ真音)が何だか愛おしくてとても印象に残りました!
一禾あおくんに台詞があったのも嬉しかったな~!!ロケットでも大活躍だったし、これからのご活躍が楽しみです。

2020年1月13日

雪組「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」の脚本にガッカリした話

※あくまで個人の感想です!!!そして原作映画のネタバレを含むよ!!!


2019年1月11日~12日にかけて雪組「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」を観劇して参りました!
も~楽しみすぎて東京公演まで待ちきれず、9年ぶりくらいにムラまで馳せ参じましたよ!!久し振りの宝塚大劇場、とっても楽しかったです!!
土日は貸切公演が多いので、できるだけ多く観るならここしかなかったんですよねぇ…友人の協力もあり、無事3回観劇できて僥倖でございました。

で、感想なんですが…。
雪組ファンの自分としては滅茶苦茶楽しめたので大歓喜している一方で、原作映画ファンの自分としては怒りを通り越して絶望し、ひたすら「何でじゃー!?」とちゃぶ台をひっくり返し続けてる感じです。そのせいで観劇後は全然感想がまとまらなかったし、色々考えすぎて夜も眠れなかったわ!!(笑)
とりあえず、雪組ファンとして大歓喜!の部分は主にキャストに対する感想になるので、作品自体に感じたことを先に書こうと思います。
さっき書いた通り原作ファンとしては絶望したので、またダメ出し感想になると思いますがそれでもいいよって方だけどうぞ!長くなりますが!!
雪組への感想を見たいって方はキャスト別感想だけ読んで頂ければ幸いです!!後日書くので!!


さて。
原作のある作品を舞台化、特に宝塚歌劇として上演する場合、様々な困難や制約があることはわたくしも存じております。
元々の表現媒体が違うので物語や演出を変える必要は出てくるし、宝塚の場合スターシステムの関係で原作のキャラクター設定を変えたり、すみれコードに合わせて表現をマイルドにしたり…。その結果、原作とは大分趣の異なる作品に仕上がることもあるけれども、原作の良さを活かしたアレンジにより「宝塚版」として成功する例も多いと思います。
で、私の中でその宝塚版への昇華が上手い方といえばイケコこと小池修一郎先生でした。
「ポーの一族」や「るろうに剣心」は原作ファンとしても「ありがとうイケコ!!!」とお礼を申しあげたい出来でしたし、「エリザベート」や「スカーレットピンパーネル」はオリジナルに近いだろう外部上演版と比べてみると「宝塚版」としてとても上手くアレンジされていると感じました。
原作の面白さは踏襲しつつ、宝塚版としてよりドラマティックに、ロマンティックな作品に仕上げて下さる…イケコへのそんな信頼があったからこそ、先に原作映画を予習しても大丈夫だろうと思っていたわけです(そして軽い気持ちで原作映画を見た私が、どっぷりハマって大分ヤバくなっていたのは過去記事「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカについて考える①~③」をご参照くださいw)
おまけにイケコ先生が長年舞台化を夢見ていた大好きな映画だと言うじゃないですか!それを充実期を迎えている今の雪組で上演するっていうんだからメチャメチャ期待が膨らんじゃうじゃないですか!!

だからも~楽しみ要素がハチャメチャに大きかった分、今回の脚本・演出にはマジでガッカリしちゃったのよ、イケコ!!!!!!!!!!

以上です。
はー、言葉にして吐き出したらスッキリした!(笑)
ガッカリポイントは色々あるんだけど、大きくは

●ヌードルスとマックスの根本的なキャラクター像の変更
●デボラの心変わり
●アメリカという国の描き方

の3つかな~。
もうモヤモヤが止まらないからうだうだ書くぜ私は!!ここは私の感想ブログじゃい!!!思ったことを自由に書くわいワハハ!!!


●ヌードルスとマックスの根本的なキャラクター像の変更について

まずヌードルスとマックスについて。
ここはさ~…ホンッッッッッッッットに色んな意味で楽しみにしていたのでガッカリ感がマジ半端なかったっす。絶望っす。
1回目の観劇後は「はっ?????何でこうなったの??????」て疑問符しか出てこなかったもん…。

ヌードルスは元々寡黙で、感情の起伏をあまり表に出さない人物。
カッとなると自制が効かなくなる面はあるものの、基本的に慎重派で高望みしないし、争いも好まないタイプ。

なのでそもそも「いつか皇帝になりたい」なんて大きな野望を抱く人物ではないんですよねー!!!???

ヅカ版で子供時代のヌードルスとデボラが「いつか皇帝と皇后になりたい」と夢を語り合う場面、とても微笑ましくて可愛くてキュンキュンしたけど、「皇帝になりたい」なんて言いだした時点で「あっ、この人はもうヌードルスじゃないな」って思いました。
ヌードルスにも貧しい生活から抜け出したい気持ちはあっただろうけど、世界の頂点を目指すような野心家ではない。だからこそ超野心家のマックスとは反りが合わなくなっていったわけだから、このキャラ変更でもうラストシーンの面白さは半減って感じでした。原作映画ではヌードルスとマックスの違いが際立つからこその名場面だったのにね。

それでも、刑務所から戻ってきた時にヌードルスの野心家キャラが無くなっていたらまだ良かったんですけどねぇ…何で宝石強盗に乗り気で参加しているのか謎だったし、依頼主のジョーを裏切る場面でも映画版ほどマックスを強く糾弾することもなく(まぁ裏切りの前提条件自体変更されてたわけだけど…)
生きるためにコソ泥程度の悪事はするけれども、大金を奪ったり、人を平気で裏切ったりという悪には抵抗を感じるヌードルスのピュアな面や葛藤が無くなってたのは本当にガッカリしたな…。大人になりきれないピュアさがヌードルスの魅力だと思うし、その葛藤に苦しむだいもん(望海風斗)を私は拝みたかったよ~。

ヅカ版だと、ヌードルスは大金を貯めるためなら犯罪にも積極的に身を投じていく印象でした。イケイケドンドンなマックスのやり方にもあまり抵抗がなさそうな感じがしたなぁ。それは全て「皇帝」になってデボラを手に入れるためだから、まぁ愛のためではあるんだけれども…ギャングをやめて欲しいと願うデボラに、ギャング業で稼いだ金を平気で貢ぐヌードルスって魅力的かなぁ?そこに葛藤はなかったのだろーか?本当にデボラを手に入れたいなら、薔薇の部屋やティアラを用意するよりもそのお金で真っ当な事業を始めた方がよかったんじゃないの??

ヌードルスがギャング業に乗り気かそうでないかとでは、デボラの「足を洗って欲しい」という訴えへの葛藤が全然違うと思うんですよ。
映画のヌードルスはマックスの強引なやり方が自分には合わないと感じていたけれども、他に生きる術を知らないのでギャングをやめることもできないでいた。そこへデボラが「ギャングのあなたとは付き合えない」とNOを突きつけることでヌードルスの中に葛藤が生まれ、ドラマも生まれたわけです。
イケコは何でヌードルスを中途半端に野心家っぽくしちゃったのだろう…同じ貧しい境遇で育ったマックスやデボラたちのように大きな夢に突き進めなかったからこそ、ヌードルスの哀しみや虚しさは際立ったのに。


そして更に更に心底ガッカリしたのがマックスのキャラ変ですよ……はー………ため息が深い。
原作ワンスの一番の見どころは、最後の最後、ヌードルスが殺してしまったと思っていたマックスと再会する場面だと思ってます。
ここでマックスが、最初から自分の死を偽装して別人になりすますつもりだったこと、ヌードルスの密告すら彼の策略の内だったこと、「親友を救おうとしたはずが殺してしまった」という罪悪感を敢えてヌードルスに与えたこと、そして彼から金も女も奪ったことを告白する。
マックスはヌードルスを手ひどく裏切ったからこそ、他の人間に始末される前に彼に真実を打ち明け、自分に復讐するよう仕向けた。そして全てを知ったヌードルスはマックスの裏切りにショックを受けながらも、彼との思い出を大切にすることを選び、殺しの依頼は断った。
この時のマックスの「これ(俺を殺さないこと)がお前の復讐なのか?」という言葉に対し、「違う、俺の考え方だ」と首を振るヌードルスの答えが何とも切なく、哀愁を感じる名場面です。
マックスを裏切ったと思っていたヌードルスの方こそが、実はマックスに裏切られていた。
でもマックスの中にもヌードルスとの友情はずっと生きているんですよね。その象徴が、酔っ払いから奪った懐中時計。二人の出会いのきっかけとなった懐中時計を、マックスはヌードルスを裏切ってからもずっと大切に使い続けていた。そしてヌードルスもそれに気付いて、何とも言えない切ない表情を浮かべるという…。
お互いに裏切りながらも、確かな友情で結ばれてもいた2人の人間ドラマこそがこの作品の真骨頂…と思っていたのに。のに。


何で!!マックスはたまたま生き残っただけって話になっちゃったのーーー!!??


もうさー…ヅカ版でキャロルが「マックスが酔っぱらっていつか銀行を襲撃するって話してた」て言い始めたところで嫌な予感はしたんだけどさー…まさかマックスが本気で連邦準備銀行を襲撃する愚か者にされてしまうとは思いませんでしたよ…!!しかもダイナマイトで扉を爆破するって何!?馬鹿か!?馬鹿なのか!?「オーシャンズ11」だってそんな雑な金庫破りしなかったでしょ!!??アメリカの連邦準備銀行って日本で言えば日本銀行よ~~~!!!???
ホント何でだよイケコ~!!マックスはそんな馬鹿でも無鉄砲な人間でもないでしょ~!!??

一応説明すると、映画版のマックスは禁酒法がいずれ終わることは予見していて、その後のビジネスにも当たりをつけてました(ジミーと裏で手を組んでの運送業)
ただそれをヌードルスに反対されて、じゃあ連邦準備銀行を襲おうと言い始めるんです。4人ばかしの小規模ギャングで中央銀行を襲撃しようだなんて、どう考えても正気の沙汰じゃないですよね。
で、実際マックスはこれを本気で言ってたわけではなくて、実は裏で自分の死亡偽装を画策しており、ヌードルスの密告に合わせてトラック事故を起こして見事に偽装を成功させ、ロッカーの共有財産も奪い去ります。
そしてマックスはベイリーと名を変えて政財界で大成功し、ヌードルスは親友を殺してしまった罪悪感だけを抱えてNYを離れて身を隠した…という流れ。
まぁ細かく言えばマックス一人の力でここまでできたわけではないんだけど、悪事に関してはマックスがヌードルスの一枚も二枚も上手の賢い人物だったことは確かです。

それがまぁヅカ版では、無謀すぎる銀行強盗計画を本気で実行したら爆発事故に巻きこまれ、たまたま生き延びたのでジミーに助けを求め、そのせいで最終的にはジミーにやり込められるというただの小悪党に…悲しい…私が見たかったのはそんな小物のマックスじゃないよ…。
ベイリーになったのも保険証が必要だったからってそんな…なんつーちんけな理由だよ…!?
まぁマックスがそんな暴挙に走ったのはお金に困ってたからってことにされてたけど、それもイケコが勝手につけた理由だしさぁ…原作のマックスはやり手だから不動産投資に失敗して資金の焦げ付きなんて出さないよぉ…。

何より、マックスこそがヌードルスを裏切っていたという重大なエピソードを変えてしまったせいで最後の再会から決別への流れが全然面白くないし緊迫感もない!!!!!

まず、ジミーがマックスに死を迫って銃を置いていくのはまぁいいとして、その銃を丁度良いとばかりにヌードルスに渡そうとするのおかしくない?ヌードルスに殺して欲しかったのなら自前の銃を用意しておくもんでしょ!?何でたまたまジミーが置いてった銃を渡すのさ!?
このヌードルスに急いで銃を渡すところ、マックスがより一層愚かに見えるからマジで変えて欲しい…。

あと何でマックスがヌードルスに殺されたがったのかも分からないんですよね。ヅカ版だと裏切ったのはヌードルスだけだから、マックスの方にこそ密告され裏切られたことへの恨みがあるのでは?生き延びたことをヌードルスに25年も黙っていた理由もよく分からないし…(デボラとの関係があるから言い出しづらかったのかもだけど、再会したのは10年前と言ってたし、それまでの15年は何してたんだよって思う)
それをいきなり25年経って呼び出して、「生きてたことを黙ってて悪かった、殺してくれ」と頼むのも変だし、断られて「俺を見捨てるのか!!」とすがるのも全然意味が分からない…見捨てるんじゃねーよ、ホントにヌードルスにはマックスを殺す動機がないんだよ…だって映画みたいに裏切られてないんだもん…むしろ「あの時は裏切って悪かった。俺のせいでやけどを負わせた」って謝らなきゃいけないのはヌードルスの方じゃないの…!?
最後の「何もしてやれないが、諦めるなよ」というヌードルスの無責任な励ましもよく分からんし、細かいことを言えば初めてやって来た屋敷で「裏口から帰るよ」と教えられてもいない裏口から出てくのも分からん…何で裏口知ってるんだよヌードルス…。

マックスをキャラ変してしまったせいで色々と話の辻褄が合わないのに、場面の流れは映画通りにされてしまったせいで名場面が珍場面にされてしまった印象でした。
ホント何でなんだイケコよぉぉ;;;;;;;


あとこれは本当に分からないんだけど、純粋にストーリーとしてヅカ版のワンスって面白いですか…?
私はどうも原作との違いに違和感ばかり感じてしまうので、ヅカ版が物語として面白いのかつまんないのかもう分からんのよねぇ。
映画版で面白く感じたのは、マックスが実は生きていたという真相に至るまでの経過と、ヌードルスとマックスが再会した瞬間のカタルシスだったんですけど、それが舞台だと印象が薄い気がするんだわ…。まず舞台だと最初にヌードルスが「マックスたちはあの晩皆死んだ」とサラッと話すだけなので、初見だと印象に残らない可能性もあるんじゃないかなーと。映画ではもっと現在と過去を行ったり来たりするし、ヌードルスがマックスたちの墓を訪れる場面もあるので「ヌードルスだけが生き残った」という要素が印象付けられるんですよね。
まぁ舞台だと時間軸を行ったり来たりするのが難しいのは分かるんですが(「壬生義士伝」の時も大変そうだったし)、プロローグの壮年期の後は少年期→青年期→壮年期と時間軸通りに進んでいくから、原作映画の少しずつ過去の謎を紐解いていくような面白さも感じなくて。
マックスが生き延びたことも観客にはすぐにバラしちゃうしなー…たしかにヌードルスは知らないわけだけど、観客も知らないままラストシーンを迎えた方がドラマティックだったと思うんだけど。まぁマックスの裏切り自体無かったことにされちゃったから何を言っても詮なきことですがね!

ちなみに原作映画は最初にアメリカで公開された時、監督の意に反して制作会社が「物語を時間軸通りに並べ替えた」編集版が上映され、大不評だったそうです(監督は滅茶苦茶落ち込んだそう)
その後、監督が意図した「現在と過去のエピソードを行き来しながら、少しずつ真相が明かされていく」という編集版(今でいう完全版)が公開されて、こちらは大絶賛されました。
私はヅカ版観劇後、このエピソードを思い出して何とも複雑な気持ちになったのでした。イケコはこの映画を舞台化して、何を一番観客に伝えたかったのかなぁ…。


●デボラの心変わりについて

ヌードルスとマックスのキャラ変同様、デボラも映画とはキャラクターが変わったというかもう別人でしたね!(笑)
ただ、性格が丸くなったことやヌードルスへの好意をはっきり示すようになった点については特に何も思いません。舞台だし、宝塚だし、ヒロインだし、まぁこれくらいの変更はあるわよね~って感じ。

ただ、解せぬ…ってなったのは最後の最後、デボラがマックスを愛するようになっていたこと。
あれマジで分からないんですけど!!何で!?デボラはヌードルス一筋でしょ!!??

ヅカ版デボラはブロードウェイスターからハリウッドに進出し、始めは良かったものの後ろ盾を失って引退状態に。その後はチャリティー活動だけしている、という経歴になってましたが、映画では年をとっても女優を続けています。
そしてその陰にベイリー長官ことマックスがおり、二人は愛人関係で結ばれている。デボラはベイリー財団のチャリティー活動もしているけれども、それと引き換えのように女優としても活躍し続けているという、どこかビジネスライクな愛人関係として描かれていました。ヌードルスと再会した時も、ベイリー長官邸でマックスと再会すればヌードルスがショックを受けるだろうと心配して彼を止めようとしています。色々あった二人だけど、デボラの中にはまだヌードルスへの情が残っているんだろうなと感じた場面です。

それがヅカ版ではいつの間にかデボラがマックスを愛するようになっているという…えっ何でそうなったの???
偶然再会したマックスの話を聞いて、同情しちゃったとかそういうこと?でも連邦準備銀行の強盗計画なんてアホなこと実行して、たまたま生き延びただけの男ですよ??しかも政財界で成功したとはいっても汚職まみれだし、「真面目な人よ」なんてどっから出てくるんだその評価…。
女優業を続けられなくなって、行き場を失ったデボラをマックスが囲っているってんなら分かるんだけど…囲われているだけで愛情がないのであれば、マックスを励ますための誕生日パーティーを企画しようなんてしないよねー…。
デボラ→マックスへの愛はいつどこで何をきっかけに生まれたんだろうか…さっぱりわからん。

マックスの方は少年時代にデボラを密かに思っていたというエピソードがあったけど(これもヅカ版オリジナル設定だけど)、青年期のマックスは何だかんだキャロルを愛していて、デボラに未練なんてなさそうだったのになぁ。なのでヌードルスがマックスに「良かったじゃないか、恋が実って」と皮肉めいたことを言う時も、違和感バリバリで全然響きませんでした。
映画みたいにマックスがヌードルスを裏切ってデボラを奪ったのなら、皮肉りたくなる気持ちも分かるけどさー…マックスは裏切ってないじゃん。これじゃヌードルスがただ羨んでひがんでるだけみたいじゃん。っはー、響かんわー!!

映画でも、マックスが何故デボラを愛人にしたのかはハッキリしないところがあったけど、裏切られた絶望感をヌードルスに味わわせる大きな要素にはなってたんですよね。だからこそマックスの「俺を殺せ」という要求の動機にもなりえたし。
それがヅカ版では愛人関係になった理由がますます分からなくなってたし、その必要性すら感じなくなってたんですけど…せめてデボラは映画と同じように、「誰と一緒にいようと、本当に好きなのはヌードルス一人だけ」という一途さを貫いて欲しかったな。それが細やかな救いでもあったのに。
あの終わり方じゃ、折角再会した親友と初恋の人を再び失ったヌードルスがあまりにも可哀想でさー…夢も希望もありゃしねぇよぉ…。


●アメリカという国の描き方

ヅカ版で凄く違和感があったのは、「マックスがアメリカを憎んでいる」という描写。
これも何でそうなっちゃったんだ?要素でしたねー…だって原作映画は監督のアメリカ愛が溢れてたじゃん。

プログラムのコメント等から察するに、「移民の物語」が大好きなイケコが移民要素を強調したくて付け足しちゃったのかなぁという印象です。
全編を通して「ユダヤ系移民はアメリカでは生きづらい」ということがヅカ版では強調されていたし、ヌードルスも「ダビデの星よ~」とか「神よ~」とかやたら歌っていたけど、映画ではそこまで民族色って強くなかったので観ていて不思議でした。
たしかに1930年代という時代背景的にユダヤ系は特に生きづらかっただろうし、貧しい生活から社会への恨みが募っていったということはあると思うけど…レオーネ監督のアメリカの描き方には憧れと愛を強く感じたんですよねぇ。
残酷な面も汚い面もある、でもエネルギッシュな華やかさにも溢れているのが監督の描くアメリカ。明も闇もどちらも等しく魅力的な国。そしてヌードルスやマックスたちは、その国で激動の時代を必死に生きぬいた。
その姿に「アメリカへの憎しみ」なんて感じなかったんだけどなぁ。

ヅカ版のマックスが連邦準備銀行を襲おうとしたのは、この「アメリカが憎い」という感情も動機の一つになったのかな、とは思いました。
でもこれもイケコのオリジナル設定なんですよね~~~~!!
マックスの父親が精神病患者だったというのは原作通りだけど、「アメリカを呪いながら死んでいった」というのはイケコオリジナルなのでね…やっぱりよく分からないですね…。

これはあくまで私の解釈だけどさ~映画を作ったレオーネ監督はアメリカにめっちゃ憧れてたし大好きだったと思うんだよ~「♪God Bless America~」と思っていたと思うんだよ~~そんなアメリカをさ、何で登場人物たちに「どうしようもなく憎い国」って言わせたんだろう…ちょっと悲しい。
少なくともワンスという作品において、「移民たちの恨みの物語」を描かなくてもよかったんじゃないかなって思いました。だって原作にはないんだもの。ただでさえ尺が足りないんだから、原作にない主義主張は突っ込まずにイケコオリジナル作品でそのテーマを描いてくれないかなーって思っちゃったのでした。
イケコのオリジナルアレンジって好きなものも多いけど、このアレンジは何を狙ってたのかよく分からなかったです。

まぁもしかしたら、映画の原作であるハリー・グレイの本にはそういう描写があるのかもしれませんけどね(ヅカワンスのクレジットも原作はセルジオ・レオーネではなくハリー・グレイとなっているし)


というわけで、雪組のワンス脚本にガッカリしたという話でした。良いと思った所も沢山あるんですけどね~!!
ガッカリ感があまりに大きくて吐き出さないと消化不良でぶっ倒れそうだったもんで、ハハハ(笑)
良かった点はキャスト感想の方で書けたらいいなと思います。萌えポイントについても語りたい~。
こんなグダグダ長文に最後までお付き合いくださった方、どうもありがとうございました!!

2019年12月18日

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」エクステンデッド版とジミーの話

※原作映画を予習済みの方向けの内容です。
未見で読まれると何の話だかさっぱり分からない上に、重大なネタバレだけ知ることになるのでご注意ください。また、ここに書いたことは全て個人的な解釈です。
そしていつものことですが、この記事も長いです。


「おめーまだこの映画の話すんのけ!?」と自分でも自分にツッコミを入れましたが、エクステンデッド版&劇団公式の人物相関図を見たらまた語りたくなってしまったもんで…へへっ!
というわけで「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」エクステンデッド版(以下ワンス・エクステンデッド版)の追加シーンと、翔君が演じるジミーについて語ろうと思います。ご興味あればお付き合いくださいませ。

●ワンス・エクステンデッド版の話

さてさて、まずはワンス・エクステンデッド版について。こちらは映画を作成したレオーネ監督の死後、ご遺族の助言などを元にテストフィルムとして撮影された部分を本編に付けたし、「監督の意図に最も近い版」として公開されたバージョンです(とはいえ完全版はレオーネ監督自身の編集によるものなのに対し、エクステンデッド版は監督の死後20年以上経ってから作られたようなので実際の所は分かりませんが)
そんな完全版から追加になっていたシーンは下記の通り。

◆ヌードルスが墓地責任者の女性と霊廟について話すシーン、及び墓地でヌードルスの様子を窺う不審な車のカットが追加。
◆ダイヤ強奪後に車ごと海に飛び込んだマックスたちが海面に浮かび上がるが、ヌードルスだけ浮かんでこないというシーンが追加
◆ヌードルスがベイリー邸の様子を窺っているシーンが追加。この時、墓地で見かけた不審な車が屋敷から出てくるも、そのまま爆発する。ついでに清掃車もちょっと映る。
◆劇場前でデボラを待っているヌードルスと送迎車の運転手が、ユダヤ人として生きることについて話す場面が追加。
◆デボラ暴行後、酒場で泥酔していたヌードルスとイヴの出会い&ベッドシーンと、デボラが汽車に乗る前に一人でレストランにいる場面が追加
◆デボラの主演舞台「アントニーとクレオパトラ」のワンシーンが追加(ヌードルスも客席にいる)
◆ヌードルスと再会する直前に、ベイリー邸でマックスとジミーが密談していたシーン追加

追加シーンで一番印象が変わったのは労働組合委員長のジミーと、ヌードルスの愛人・イヴでした。イヴはデボラショックでヌードルスが作った恋人なのかと思ってたけど、完全に愛人というかヤクザの情婦(イロ)って感じでしたね!
二人の出会いはデボラ暴行事件の直後でして、酒場でやけ酒を煽っていたヌードルスにイヴが声をかけたのが始まり。で、ヌードルスはベロベロに酔った状態で大金をイヴに渡すと「抱かせろ。ただ、名前はデボラと呼ぶ」と迫り、イヴは(良いカモ見つけた!)とばかりに「お安い御用よ」と引き受けた。そのままベッドシーンに突入するも(BGMは何と「アマポーラ」)ヌードルスは酔いつぶれて寝落ち…という、何かもう色んな意味で「あーあ…」とため息ついちゃうシーンでした(笑)。

あとヌードルス、マックス、デボラも追加シーンを見てちょっと印象が変わったかな…でもまぁ、映画としての完成度は「完全版」の方が高いと思います。追加映像部分はテストフィルムを使っていることもあり、画質が急に悪くなるんですよね。何も知らないでエクステンデッド版から見ると違和感が凄いんじゃないかな。
そして全体的に説明的なシーンが完全版ではカットされていたんだな、という印象です。エクステンデッド版の追加シーンを見ると話の繋がりが分かりやすくはなるけど、情報とはありすぎても物語をつまらなくするもの。ヌードルスとイヴの関係なんかは完全版の方が色々想像できる面白さがあったし、そういう「観客の想像に任せる」部分が多い完全版の方がこの作品の雰囲気には合っていたように思います。


●人物相関図とジミーの話

見た瞬間、「なっっっっっが!!」とつい笑ってしまった劇団公式の滅茶苦茶長~~い人物相関図www
あれを見て、イケコ先生は当時の社会情勢を分かりやすくする人物関係を作ってくれたんだな~!!と嬉しくなりました。
映画初見時、ジミーの労働組合とギャングの関係ってのがよく分からなかったんですよね。なのでベイリー長官の汚職事件のあたりも何とな~くしか把握できず…「とりあえず、悪いことやってたのがバレたんだな!!」くらいの理解度でした(笑)
でも当時の時代背景やジミーのモデルとなった人物についてちょっと調べてみると、おそらく映画公開当時は特に説明しなくても「あぁ、ジミー・ホッファの事件が元ネタか」と分かる観客が多かったんだろうと思います。名前もそのまんま「ジミー」にしてるくらいだし。
ということで、ざっくりですがワンスのジミーのモデルとなったジミー・ホッファという人物についても紹介しますね!


大恐慌時代、ドイツ系移民のジミー・ホッファ(以下ホッファ)は食品チェーン店で配送の仕事をしていました。しかし過酷な労働条件に不満を募らせ、ある時ついに同僚たちと仕事をボイコット。ストライキを起こして労働条件の改善を迫りました。
当時、アメリカでは多くの移民が過酷な労働条件で働かされていましたが、ストライキは法律で禁止されていました。その上雇用者たちは、反抗的な労働者を暴力で従わせることも多かったようです。超不景気だったこともあり、雇用側が圧倒的に強い立場にいたわけですね。そんな中、法律にも暴力にも怯まず立ち上がり、仲間たちを扇動するカリスマ性も持ち合わせていたホッファは、やがて全米トラック運転手組合(労働組合)の委員長になります。

しかし、ホッファは「やられたらやり返す」タイプの人間でもありました。雇用者側の暴力に対抗するために、自分もギャングを味方に引き入れたのです。アメリカの労働運動の裏側では、雇用者側と労働者側のそれぞれが雇ったギャングやマフィアの抗争が起こっていたのでした。
そしてホッファは、雇用者には「こちらの条件を飲まないとストライキを起こすぞ」と迫り、ストに非協力的な労働者(スト破り・非組合員と呼ばれる人たち)には「ストに協力しないと痛い目を見るぞ」と脅し…えげつない手を使いながらも支持者を集め、組合をどんどん大きくしていきました。その影響力は政治の世界にまで広がり、1960年代には共和党・民主党に次ぐ第三の政治勢力にまで成長します。
しかし裏社会との繋がりや、組合年金の不正運用を問題視されて1967年にはついに投獄されることに。それでもなんやかんやで上手く立ち回って4年で出所し、再起を計っていたホッファですが…1975年7月30日、彼は突然失踪します。

この失踪は全米中で大きな話題となり、「車ごと圧縮機にかけられた」とか「バラバラにされて野球場に埋められた」とか様々な都市伝説が生まれました。いずれにせよ、もう旨味がなくなった彼を邪魔に思った裏社会の誰かに殺されたのだろう、というのが一般的な見解のようです。


というのが実在したジミー・ホッファの来歴なのですが…最後の辺り、誰かを思い出しませんか?
そう、映画の中でマックスが辿った末路と似ているんです。
大物のマフィアやギャングたちと裏で繋がって上手くやっていたはずが、いつの間にか用済みの人間と見なされて始末されてしまう…そして一際ゾワッとしたのが、「ジミーは殺されてバラバラにされた」という都市伝説の部分。
ワンスのクライマックスで清掃車を登場させたのは、この都市伝説を彷彿とさせる意図もあったんじゃないかと思います。

ワンス・エクステンデッド版では、ヌードルスとマックスがベイリー邸で再会する直前に、マックスとジミーが密談する場面が追加されていました。TVニュースのインタビューでは「自分は清廉潔白だ」なんてしれっと話していたジミーの、本当の姿が分かる場面になっています。
マックスとジミーは35年間癒着しながら、お互いに利益を得ていました。しかし汚職の嫌疑から逃れられなくなったマックスをジミーが見限り、マックスの権限を他者に譲って自殺するように迫るのです。この時のやり取りで、ニュースで報道されていた自動車爆発事件もジミーの差し金らしいことが分かります。追い詰められたマックスは、自分だけ逃げようとしているジミーに怒りをぶつけながらも、最後には権限の譲渡を受け入れます。そしてジミーは今夜中に命を絶つようマックスに言い残してパーティー会場へ姿を消し、入れ替わるようにヌードルスがベイリー邸へやって来る…という流れです。

ワンス・完全版ではこのマックスとジミーのやり取りがカットされていたこともあり、労働組合とギャングの関係なぞ知らない私のような人間には正~直話が分かりませんでした!
でもある程度アメリカの近代史や社会事情を知っている人が見れば、この場面がなくてもマックスとジミーが癒着していたことは想像が付くことでしょう。
加えて、その後に登場する大型トラックの清掃車とゴミをバラバラに粉砕するローラー。あれを見ればホッファの事件を思い出す観客も多いだろうし、説明っぽくなる密談シーンをカットして想像の余地を残した方が面白いとレオーネ監督は考えたのかもしれません。

ちなみにあの清掃車の場面、歩いて来るのがマックス役のジェームズ・ウッズではなく別の役者だって初見で気付かれた方っているのかなぁ…?私は言われるまで全然気付きませんでした(笑)
これはBDの特典映像でジェームズ・ウッズがコメントしていたのですが、あの場面で監督はあえて替え玉の役者を使ったんだそうです。本当にマックスが清掃車に飛び込んだのかどうか「見た人の想像に任せたい」と考え、意図的に観客を戸惑わせようとしたんだとか。マジか、監督の狙いがすごすぎて恐いよ!!
「一つ確かなのは、マックスが翌日の夕食には現れないこと。それが伝わるのが大事で、どうやって死んだかは関係ない」というのが監督の言だそうですが、ホッファの最期を皮肉る意味も込められていたんじゃないかなぁ…ワンスにおいて、ホッファをモデルに作られたキャラクターはジミーですが、マックスにもホッファのイメージが投影されていたように思います。
それと同時に「大きなトラックの陰にマックスが姿を消す」という映像が、ヌードルスとマックスの出会いの場面(馬車の陰でスリを企んでいた場面)を思い起こさせる効果も生んでおり、とても重層的な意味を持つ場面にもなっています。
清掃車の外装に「35」と大きく書かれていたのも印象的でしたねぇ…ヌードルスとマックスが35年ぶりに再会したことにかけているんでしょう。
彼らがすれ違い続けた35年という長い時間。ヌードルスが大切にしてきた美しい思い出。そしてマックスが築き上げてきた全て。それら全てがゴミ清掃車に粉砕されてしまったかのような虚しさと哀愁。
台詞が一切ないのに、ここまでインパクトのある場面を作ったレオーネ監督って凄いなぁと改めて思います。

ただまぁ、1930~70年代のアメリカの労働問題を詳しく知っている人なんて現代日本では少ないでしょうし、舞台版ではそこら辺を分かりやすくするためにもジミーの役を膨らませたんだろうと思います。
青年期の人物相関図を見るとジミーがストライキを起こす運送会社の社長や、その会社と癒着しているマフィアの存在がしっかり書かれていますもんね!映画ではあまり描かれていない、労働組合のカリスマリーダーとしてのジミーが見られるんじゃないかとワクワクしますわ~!!
そしてエクステンデッド版のマックスとの密談シーンもあるとしたら更に楽しみ!
マックスを追い詰めるジミーの「こいつが一番悪者なのでは?」感がとても良かったので、舞台上でさきちゃんを追い詰める翔君が見られるかもしれないと思うと…は~~めっちゃ楽しみじゃんね!?
「ひかりふる路」で、さきちゃんのダントンを追い詰める翔くんのロラン夫人がさ、も~滅茶苦茶好きなんですよね…そんな雰囲気がまた見られたら嬉しいなぁ。
ついでにマックスとジミーはどちらもジミー・ホッファをモデルにしている部分があると思うので、その二人を彩彩が演じるというのも面白いのではないかと!思います!!まーどっちも酷い人間ですけどね!!(笑)

しかしエクステンデッド版…Amazonの商品説明には「マックスとジミーの密談シーンが追加されている」とだけ書いてあったので、「密談ってどのタイミングでしてるの!?35年前!?それとも現在!?」と悶々としましたが(それによってマックスとヌードルスの解釈が変わるかもしれないと思ったので。結果的に、エクステンデッド版を見てもそこは変わりませんでした)
このタイミングでムービープラスがエクステンデッド版を放送してくれたのが本当にありがたかったです!ツイッターで放送を知ることができたのもメチャメチャありがたかった…は~インターネットありがてぇ!!

とりあえず、観劇前に出来る限りの予習はしたように思うので後はイケコ演出版を楽しみに楽しみに待ちたい所存です!!
人物相関図でマックスからデボラへの→を見て「おっ、そう来るのね」と思ったし、清掃車は出てこないそうなのでどういう結末になるのかも楽しみだよ~!!


…あと本当~にどうでもいい余談ですが、ギャングとマフィアの違いって皆さんご存じでした?私は知りませんでした。
どっちも犯罪と暴力で金を稼いでるのは同じなんですが、マフィアはイタリアのシチリア島で活動する、あるいはシチリア島にルーツをもつ組織というのが元々の定義なのだそう。
だからヌードルスたちはマフィアではなく「ユダヤ系ギャング」と紹介されるわけですね、なるほど。

2019年12月7日

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」について考える③

※今回は考察というより、ただの長い萌え語り文です。


【のぞさきがヌードルスとマックスを演じるということについて】

長々と書いてきた「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」の考察ですが、書き始めたきっかけは最初の①に書いた通り「さきちゃんが演じる予定のマックスが色んな意味でヤバい奴だったから」でした。

でも実はもう一つ大きな理由がありまして、それは「さきちゃんが望海さんともう一度『ドン・ジュアン』を演じたいと思っている」と知ったことでした。
というのも、「ワンス」のマックスって「ドン・ジュアン」のドン・カルロと似ている部分があるのでは?と思ったんですよ。
もちろん、人物としては全然似ていません。ただ、ドン・カルロがドン・ジュアンに対して抱いていた感情と、マックスがヌードルスに対して抱いていた感情には共通点があるように思ったのです。

というわけで、「ドン・ジュアン」から始まった【のぞさき】を振り返りつつ、お二人がヌードルスとマックスを演じることについて語りたいと思います。
あ、ちなみに今回は超!個人的な!萌え語りです!!
読んでも作品解釈に役立つような内容はあまりないと思いますんで、そこんとこよろしくお願いします!!


さて、私がワンスのBDを観賞する少し前、雑誌「婦人画報」にさきちゃんのインタビューが掲載されました。
過去の出演作から特に印象深い場面を語るという内容で、さきちゃんが挙げていたのが「ドン・ジュアン」の「悪の花」というナンバー。ご覧になった方ならすぐに「分かる」と深く深く頷く場面かと思いますが…酒と快楽に溺れる日々を過ごす超プレイボーイのドン・ジュアン(だいもん)と、そんな彼を善の道へ導こうと奮闘する友人ドン・カルロ(さきちゃん)がお互いの主張を激しくぶつけ合う、まさに「殴り合いのような」デュエット曲です。
そしてそのインタビューの中でとても印象的な言葉がありました。


ドン・ジュアンに対する気持ちはなんだったのだろうといまだに思うんです。友情なのか、それを超えた愛情なのか、正しい道を歩ませたいという使命感なのか……。これだ!という感情は最後まで見つかりませんでした(「婦人画報」2019年11月号 p.325より)


…「ドン・ジュアン」大好きマンのわたくし、この部分を読んだ瞬間「ッアーーー!!!」と叫んで思わず天を仰ぎましたわ。そう、それだ!!って思ったんですよね。激しく同意ってやつです。
さきちゃんが演じたドン・カルロ君は滅茶苦茶良い奴で、女性にも紳士的で礼儀正しい好青年で、人としてかなりKUZUなドン・ジュアンと何で友人なのかが分からないくらいで…むしろ唯一の欠点が「ドン・ジュアンの友人」ってところなのでは?と思うような人物でした。
でもカルロ君はひたすらにドン・ジュアンのことを想い、どんなに冷たくあしらわれても諦めず、彼を良い方向へ導こうと説得し続け、最後には一人で死を選んだジュアンのことを「死ぬことはなかったのに」と悼むのです。
一応カルロ君にはエルヴィラという好きな女性がいる設定ですが、どう見てもジュアンへの想いの方がデカすぎて「あんた、あの子(ジュアン)の何なのさ!?」と作品を見る度に問い詰めたくなりました。ていうか未だに心の中で問い詰めてます。

ただその「デカすぎるジュアンへの想い」が一体何なのか、私も長いこと答えは出ませんでした。
だからこそ、さきちゃんの「これだ!という感情は最後まで見つかりませんでした」というコメントに天を仰いだわけです。
ドン・カルロがドン・ジュアンへ向けていたのは、「友情」や「愛情」のように単純にカテゴライズできないけれど、とてもとても大きくて深い感情。答えはそれで良かったのだ、と思って。

そして、同じように「カテゴライズできないけれど、大きくて深い感情」を友人に対して抱えていると思ったのがワンスのマックスでした。
ドン・カルロは「大切な友人(ドン・ジュアン)には自分と共に善の道を歩いてほしい」と願って行動していた人だと思います。
それに対して、マックスは「大切な友人(ヌードルス)には自分と共に悪の道を歩いてほしい」と願って行動していた人だと思うんです。
善と悪という方向性こそ真逆だけど、「大切な友人と、同じ道を歩いていきたい」という二人の願いは同じだったと思うんですよ。そのためにドン・カルロもマックスも、最後まで諦めずに一緒に歩きたい道を友に示し続けた。
そういうところが、二人を似ていると思った所以です。

宝塚では、どんなに評判の良かった作品でも同じキャストで再演が行われることはまずありません。
どれだけ願っても、のぞさきで「ドン・ジュアン」が再演されることはないでしょう。…滅茶苦茶残念ですけど。
ただ、全く同じではなかったとしても、さきちゃんの中で「最後まで見つからなかった感情」が再びだいもんへぶつけられる瞬間をもう一度見られるかもしれない(そして考えたくないけど、これが最後のチャンスになるかもしれない)
そう感じたからこそ、絶対にお二人のヌードルスとマックスを見たいと思ったし、こうして萌え語りをするためにも原作をきちんと理解せねば…と思ったわけです。
いや~長い道のりでした…!(笑)

のぞさきの好きな所は色々ありますが、中でも濃厚な人間ドラマを見せてくれる所が私は本当に好きなんですよね。

「ひかりふる路」のマクシムとダントンは深い絆で結ばれた親友でありながら、政治的な考え方の相違からやがて関係に亀裂が生じ、マクシムはダントンを死に追いやる。
「ファントム」のエリックとキャリエールは実の親子だが長年名乗り合うこともできずにすれ違い、理解し合えたのも束の間、最後にはキャリエールがエリックを銃殺…。
「壬生義士伝」の貫一とジロエは幼馴染の大親友であったが、身分の違いから進む道が分かたれてしまい、ジロエは貫一に切腹を命じなくてはならなくなる。

…なんかさ、濃いっていうか重いっていうか、人間関係をこじらせすぎじゃない…?
共通してるのは、どれも「お互いを大切に思う気持ちに嘘はないのに、時代背景や環境のせいで気付けば関係がこじれてしまっていて、ついには悲劇的結末を迎えてしまう」ということ。
そう、どれも本当にね…とても深い友情や家族愛で結ばれていた人たちなんですよね。
ダントンはマクシムが狂気の道に堕ちないよう命懸けで彼を止めようとした結果の死だし、キャリエールはエリックを愛していたからこそ「殺してくれ」という彼の望みに応えて銃を撃った。
そしてジロエは国を守るために貫一を殺してしまったことから、自らも悲劇的な運命を辿るという…。

せ、切ねぇ~!!ライバルとか敵役とかではなく、親友や親子なのに毎回上手くいかないの切なすぎません!?(笑)
最近の他組のトップ&二番手が演じてきた関係性を思い返しているんだけど、のぞさきほど友情や家族愛をこじらせているところって他にない気がして…。普通に親友とか、普通にライバルとか…親友なのに殺しちゃうとかあまり見ない気がするんだけど??
別箱公演では違うものの、大劇場公演では何故か毎回どちらかがどちらかを殺す最後を迎える二人…何故なんだ…でもそこが堪らなく好きだ…(笑)

私はさきちゃんの、誰かと組んだ時のお芝居、特に深い愛情を抱いている相手と向き合う時のお芝居がとても好きです。
そしてこれまで、さきちゃんが向ける深い愛情を色々な形で受けてきただいもんのお芝居がまた滅茶苦茶好きなんです。
ドン・カルロも、ダントンも、キャリエールも、ジロエも、性格や年齢は全然違いますが、皆とても情が深い人々でした。
そして彼らの想いを、ドン・ジュアンは見向きもせず、マクシムは疑い、エリックは受け止め、カンイチは意地で突っぱねた。
こうして並べて見ると全部違って、全部大好きだなぁと改めて思います。
恋愛的な愛とはまた違う、様々な愛の形や複雑な人間ドラマを見せてくれる…そんなお二人だからこそ、濃い関係性の作品が多く生まれたのかもしれないな~なんて思う今日この頃です。

そして「ワンス」のヌードルスとマックス。
彼らの複雑な感情が、今度はどんなドラマを舞台上に生み出すのか…楽しみに楽しみにマイ初日を待ちたいと思います!

以上、「のぞさきがヌードルスとマックスを演じるということについて」語りでした。
最後までお付き合い下さった方、どうもありがとうございました!!

2019年12月4日

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」について考える②-②

※原作映画を予習済みの方向けの内容です。
未見で読まれると何の話だかさっぱり分からない上に、重大なネタバレだけ知ることになるのでご注意ください。また、ここに書いたことは全て個人的な解釈です。
そして、この記事もまた滅茶苦茶長いです!!

【ここがヤバいよ、マックスさん!!の続き】

②マックスは何故ヌードルスを裏切ったのか

ワンスにおいてストーリーの肝となる、マックスの裏切り行為。
その理由についての解釈は人それぞれだと思いますが、個人的には行き過ぎた承認欲求かなと思っています。
マックスはヌードルスに、自分を理解して認めてくれることを望んでいた。
その想いが、ヌードルスを裏切り、彼を苦しめる結果を生んだ。
この辺、上手く文章化できるか分かりませんが…順を追って整理してみますね。

少年時代、似たようなチンピラ少年だったヌードルスとマックスの立場を決定的に変えたのはバグジー殺人事件でしょう。
バグジーを殺してしまったことにより、ヌードルスは9年間刑務所で過ごすことになりました。この時彼は17~18才。ちょうど少年から大人になり始める大切な時期に、彼は世間から隔離されてしまった。
ヌードルスが出所してきた時、肉体的には大人になったものの精神的には少年の頃のままだったのではないでしょうか。
それに対してマックスは、9年の間に自分の手で会社を興し、裏の世界での人脈を広げ、肉体的にも精神的にも成熟した大人になっていたんですね。
9年という歳月は確実に彼らの間に隔たりを作っていたのに、2人はそれに気付かず昔のように仲良くやっていこうとしてしまった。
これが2人にすれ違いが生まれてしまった大きな原因だと思います。

さて、一緒にギャング業を始めたヌードルスとマックスですが、中々しっくりいきません。
マックスが仕事を円滑に進めるために大物ギャング・フランキーの下に着こうと提案すれば、ヌードルスは「昔は『ボスは要らない』と言ってたじゃないか」と反対する。
マックスが禁酒法撤廃後は政治家とグルになって新しい商売を始めようと提案すれば、ヌードルスは昔と同じチンピラ稼業の方が肌に合ってると反対する。
ヌードルスにはマックスが話す「大人の流儀」が分からないし、知りたくもない。
少年時代のチンピラ稼業よりスケールの大きい仕事は、彼の理解の範疇を超えてしまっているのだと思います。

一方マックスには、9年間蓄積してきたノウハウを活用してヌードルスともっと大きな成功を掴みたいという野望があったのでしょう。そして自分の商才にも自信がある。
でもヌードルスの共感は一向に得られない。それどころか、彼の心は自分から離れていくばかり…。
仕事を取るのか、友情を取るのか…マックスは悩んだと思います。
彼が社会的成功を得るためには、考え方の違うヌードルスが足枷になるのは目に見えている。
ただ、マックスが成功だけを望む男だったならこの時点でヌードルスを見限ればよかったんですよね。それこそ、ジミーの病室で新しく運送業を始めようかという話になった時に、反対して出て行ったヌードルスを追いかけなければ良かった話。
ここでヌードルスを追いかけたということは、マックスはヌードルスとの関係を諦めることができなかったということでしょう。
自らの成功を掴むために潔くヌードルスとの別れを選んだデボラとは大きく異なる点ですね。

そしてマックスはフロリダのビーチで、無謀な銀行強盗計画をヌードルスに提案します。
これはもうハナから真剣な提案ではなかったと思います。砂に書いた、まさに「砂上の楼閣」のような話ですね。
では何故、彼はこんな途方もない話をし始めたのか。
私は、ヌードルスの関心を自分に向けさせることが目的だったのではないかと考えています。

この時マックスが一番望んでいたことは、ジミーの労働組合と裏で組んで運搬業を始めること。
そして自分のやり方をヌードルスに理解してもらい、今後も一緒に仕事を続けていくことです。
ただ、今まで通りの話し方では上手くいかないとも分かっている。

だからまず、子供でも無理だと分かる(ヌードルスでも無理だとすぐに理解できる)計画の話から始める。
そこでヌードルスが「冗談だろ」と笑うもよし、「できるはずがないからやめろ」と止めるもよし。とにかく一度彼と同じレベル(子供レベル)まで仕事の認識レベルを落として関心を引き、共通の感覚を得る。そこから「確かに連邦準備銀行は無理かもしれないが、俺はお前と一緒ならこれくらいデカい仕事もできると思っているんだ」と説得体制に移行し、段階的に自分の仕事についての考えを理解してもらう…。
イメージとしては、家庭教師が最初に担当する生徒の学力レベルを確認し、理解できる範囲から徐々にステップアップしていく、そんな感じ。
そして最終的に、ヌードルスから新しいビジネスについて賛同を得る。
これがマックスの狙いで、銀行強盗計画はそのためのブラフだったのではないかと思います。

ところがここでもヌードルスはマックスを突き放してしまうんですね…「お前は狂っている」という地雷ワード付きで。
この時ヌードルスがマックスときちんと向き合い、真意を探っていたら彼らの結末は全く違った形になっただろうなと思います。
しかしヌードルスは「自分がマックスの仕事を理解できないのは、彼が狂っているからだ」と考えることを放棄してしまった。

そしてマックスも、思いがけず地雷ワードを言われたことでカッとなってしまい、ヌードルスの説得に失敗してしまった。
この失敗により、マックスは言葉でヌードルスに自分を理解させようとすることを諦めたのでしょう。
口で言って分からないなら、実際に見てもらって理解してもらうしかない。
そう考えたマックスは、

・フランキーのような大物ギャングや政府高官を味方に付ければ、自分の死すらたやすく偽装ができること
・新しい仕事は多額の儲けを生み、社会的に成功できること

を行動で示そうとした。
その結果、マックスはベイリーとして生まれ変わり実業家としても政治家としても成功します。
ただ彼にとって誤算だったのは、ヌードルスが自分の成功にちっとも気付いてくれなかったことでしょう。
そう、マックスはヌードルスに自分が生きていると気付いて欲しかった。気付いて、自分の価値を認めて、必要として欲しかったのだと思います。

ただここで引っかかる点もあります。
何故、マックスは共同基金とデボラまで奪ったのかということ。
この点もちょっと考えてみますね。


●共同基金を奪った理由

マックスはヌードルスを出し抜いて、少年時代から貯めていた彼らの共同基金を奪いました。
ではマックスの目的は金だったのか?いいえ、彼はお金に困っていたわけではないので違うでしょう。
フロリダでヌードルスに話した100万$の蓄えというのは共同基金のことだと思いますが、それ以外に個人の資産もあったはず。ビーチでくつろいでる姿から見ても、金目的で親友を裏切るほど困窮しているようには見えません。

では何故金を奪ったのかといえば、考えられる理由は二つ。
一つは、死亡偽装後に自由に使える資金とするため。
ここでポイントになるのは、金だけが目的ならそもそもあんな手の込んだ死亡偽装工作をする必要はないということ。単に金を独り占めしたいだけなら、ヌードルス・コックアイ・パッツィの3人を不意打ちで殺害してしまう方がよっぽど簡単なはずです。
まず死亡偽装をするという目的があって、その後のことを考えて金も確保しておいたというところでしょう。

そしてもう一つは、自分の生存をヌードルスに気付かせるため。
繰り返しになりますが、マックスの最大の目的はヌードルスに自分の仕事を理解してもらうことです。
その証明の一つとして、マックスは自分の死を偽装するトラック事故を起こした。
ヌードルスを密売酒の運搬トラックには乗せず、不自然な程に黒焦げな替え玉死体を用意し、ロッカーの鞄の中身も先に入れ替えておく(鞄の中身に新聞紙を詰めておいたのも、身元判別が難しい遺体の死亡ニュースが早々に新聞で報じられるのはおかしいというヒントだったのかも?)

コックアイとパッツィは顔が識別できる状態で死んでいたし、ファット・モーはギャングに暴行されていて動ける状態ではなかった。恋人のイヴも殺されているし、キャロルは共同基金の存在すら知らない様子だった(フロリダでのマックスとの会話から)
ヌードルスが冷静に事態を把握していれば、この時点でマックス生存の可能性に気付けたかもしれません。そのための痕跡を、マックスは敢えて残していたのだと思います。
まぁ残念ながらヌードルスは最後まで全く気付きませんでしたけどね…。


●デボラを奪った理由

もう一つマックスがヌードルスから奪ったものと言えば女、そうデボラです。
マックスはデボラを少なくとも15年以上愛人として側に置いていたようですが、この二人に恋愛的な感情が芽生えるとはどうにも考えられないんですよねぇ…どっちもヌードルス一筋だし。

仮に愛が芽生えていたのなら、マックスは後妻としてデボラを迎えてもよかったのではないかしら。デボラの方も、楽屋でヌードルスと再会した時の態度がもっと違ってたんじゃないのかな。あの時のデボラは、マックスに会えばヌードルスがショックを受けると心配して、ヌードルスのために二人の再会を防ごうとしてましたからね。
そして何より、この二人は「恋より仕事」に生きる人たち。
お互いの利害が一致したから一緒にいると考えた方が、個人的には納得がいきます。

ではまず、デボラの方のメリットは何か。
彼女は年齢を重ねてもなお舞台で主演を務めるスター女優です。
が、女優としての成功を讃えて「君は年にも萎れぬ花だ」と褒めるヌードルスに「自分は年で萎れた花だ」と寂し気に語ります。そして彼女は今、大物政治家となったマックスと愛人関係にある。
おそらく、舞台の主役は自分の実力で得たものではなく、マックスの後援があるから回ってきた仕事ということなのではないでしょうか。
デボラはマックスをパトロンに迎えて主演女優の地位を守る。そしてマックスはデボラをベイリー財団の広告塔として利用する。両者にとって利益を生む関係です。

加えてマックスにとっては、デボラも自らの成功を示すカードの一つだったのではないかと思います。
デボラはかつて、愛していたヌードルスとの付き合いは断ちました。それは彼がギャングで、自分の女優活動の妨げになると考えたからです。
でも彼女は、嫌っていたマックスからの援助は受け入れた。これは彼がもうギャングではなく、実業家や政治家として社会的地位を確立していたからでしょう。

マックスは、社会的に成功すればデボラも手に入れられることをヌードルスに証明したかった。
これが、デボラを愛人にした理由だと私は思っております。


●全てはヌードルスに自分を認めさせるため

マックスが共同基金を奪ったのも、デボラを愛人にしたのも、目的ではなく手段に過ぎないと思います。
本当の目的は、ヌードルスに自分を認めてもらうこと。そして彼に必要としてもらうこと。
少年の頃、密造酒の運搬中に河へ落ちたヌードルスに、マックスはボートの上から「俺が必要だろ?」と問いかけました。
あの問いは大人になってもずっとマックスの中にあって、ヌードルスの「お前が必要だ」という答えを待ち続けていた。マックスは、ヌードルスに自分と同じボートに乗って欲しかったんだと思います。

ワンス初見時、「長官」と呼ばれる立場にまで上り詰めたマックスの生存が35年もヌードルスにバレなかったのは何故だろう?と不思議に思いました。
映画ではTVニュースの中でも顔は映し出されないけど(ネタばれになるから当たり前だけど)、マックスがベイリーとして有名になればなるほど顔が露出する機会もあったはず。もしヌードルスに知られたくなかったのなら、顔を整形して完全に別人になるか、NYから逃げたヌードルスを探し出して始末した方が安心ですよね。実際、35年経ってもヌードルスを見つけて呼び戻す力がマックスにはあったのだし。
でもマックスが「自分が本当は生きていることがバレてもいい、むしろヌードルスに気付いて欲しい」と願っていたのなら辻褄は合うと思います。

ただヌードルスはマックスが期待していた以上に鈍かったし、そもそも見ている世界が違っていた。
おそらくヌードルスには、マックスが見ている世界(生き馬の目を抜くような熾烈な競争社会)が見えないんです。
だからマックスがあれこれ痕跡を残しても、気付くことはないまま35年の月日が流れた。

そんなある時、マックスはこれまでの汚職の数々が露見して窮地に追い込まれます。裏で繋がっていた組織(ギャングたち)からトカゲの尻尾切りのように始末されることを察したマックスは、待ち続けたヌードルスを自分から呼び出すことにした。
35年間のことを全て話し、彼に最後の仕事を手伝ってもらおうとしたのです。
マックスはヌードルスに「友達を裏切った俺に復讐しろ、俺を殺せ」と言ったけれど、それはマックスの流儀にのっとったやり方なんですね。
そしてヌードルスは最後まで、マックスの仕事の流儀には賛同できなかった。
殺さないと決めたヌードルスに、マックスが「それがお前の復讐なのか?」と尋ねると、ヌードルスは首を振って「いや、俺の考え方だ」と答えます。

ヌードルスも、マックスに35年間裏切られていたことにはショックを受けた。
でもそれは今の彼を殺す理由にはならない。
自分の中のマックスはもう死んでいて、彼との「良い友情」は35年前に終わっている。
それでいい、とヌードルスは決めたんでしょう。

過去の幸福な思い出があれば生きて行けるヌードルスと、常に未来を見据えて高みを目指し続けるマックス。
彼らはとても仲の良い親友同士だったけれど、見ている世界があまりにも違いすぎた。
それが二人の間に裏切りと悲しい結末を生んだ原因なのだと思います。


③デボラとキャロル

マックスとデボラについては裏切った理由のところで大体語ってしまったので…(笑)
マックスとキャロルについてちょっと語りますね。

キャロルについて引っかかったのは、終盤のベイリー財団の施設でヌードルスと再会するところ。
これ何の施設なのかがよくわからなかったんですが、音声解説によるとベイリー財団が運営する福祉施設で、キャロルは現在ここで働いてるんだそうです。マジか。
で、キャロルはヌードルスに35年前のあの夜のことを語るわけですが…果たして彼女は本当に真実を語っていたのか謎なんですよね。

あの施設で働いているのだとしたら、キャロルがマックスの生存に気付いていないとは考えにくい。
というか普通に考えて、マックスがあの施設でキャロルを働かせてるんだろうなって思うよね…昔の恋人が別人になりすまして作った施設で働いてます、なんて偶然そうそうないでしょ。
であればキャロルも、マックスがベイリーという名で生きていることは知っている。
そしてそのことを、自分からヌードルスに知らせるつもりはない。
ついでに、マックスとデボラの関係についても彼女は勿論知っていて、知らないふりをしているのだろうなとも思いました。
デボラが映っている写真についてヌードルスが「この女優と知り合いか?」と尋ねた時、目を伏せて「いいえ」と答える表情とかね…あーキャロルはまだマックスを愛してるんだろうな、と感じて切なくなりました。

推測ですが、35年前キャロルはマックスが本気で銀行強盗をする気だと信じていたんでしょう。
だから犬猿の仲のヌードルスに頼ってまでマックスを止めようとした。
しかし全てはマックスの計略だった。彼女も自分が手駒にされていたことに後から気付いたはず。
にも拘わらず、35年経った今でもマックスの目の届く所にいる。

ヌードルスがいつまでもデボラを想い続けたように、おそらくキャロルもずっとマックスを想い続けていたのでしょう。
やっぱりこの二人似てると思うなぁ…貞操観念は緩いけど、本命には一途なところとかそっくり(笑)
そしてマックスに関してはライバルのような関係でもある。
キャロルがヌードルスにマックスの生存を教えなかったのは、「(マックスが話していないことを)自分が言うべきじゃない」というマックスへの気遣いと同時に、「教えてやる義理はないわ、自分で気付きなさいよ」というヌードルスへの対抗心もあったんじゃないかなぁ。
キャロルは惚れた相手がヤバい奴だったせいで大変な目に遭ってきたと思うけど、一途にその想いを貫く生き方はかっこいいなと思うのでした。


というわけで、滅茶苦茶長くなりましたが「ここがヤバいよ、マックスさん!!」考でした。
ワンスは長い映画ですが台詞量は控えめで、役者の表情や仕草、情景や音楽にストーリーを語らせる部分が多い作品だと思います。意図的に想像の余地を沢山残した作りになっているんですよね。
そのため「こういう台詞があったから〇〇と言える」と証明するのは難しく、ここに書いたことも想像の域を出ません。観た人の数だけこの作品の真実があると思います。

ただ、これだけ全力で読み解きたくなる作品やキャラクターたちに出会うことも中々ないので、とても貴重な出会いになりました!
そして改めて、雪組版のワンスがどういう解釈で描かれるのかが楽しみでなりません。
ということで、次は「のぞさきがヌードルスとマックスを演じるということについて」をまとめたいと思います!
最後まで読んで下さった方、どうもありがとうございました!!