2019年10月14日

雪組「ハリウッド・ゴシップ」キャスト別感想

※作品全体の感想は前記事に書いております。

☆コンラッド・ウォーカー@彩風咲奈

まずはさきちゃん(彩風咲奈)、KAAT芸術劇場での主演おめでとうございます!!!!!!!!
あの「ドン・ジュアン」を上演した劇場に、さきちゃんが主演として戻ってきて下さったこと、改めて嬉しいしおめでたいな~と噛み締めております…じわ~~…。

演じたコンラッド君はまぁ…脚本的に後半がちょっと残念だったものの、前半はとにかく!最高に!!カッコ良かった!!!第1幕は本当にありがとうね田淵先生!!!!!
冒頭の吹替え用エキストラダンサーとして登場する場面でマタドール役っていう設定もさ、「分かってる~!!田淵先生分かってる~!!」とオペラを持っていない方の手で拳握りしめちゃったもんね…マタドール咲奈最高にかっこいいしセクシーだし足が長い;;;;;帽子を投げて女たちを侍らす辺りとか、「SUPER VOYAGER!!」を思いだして「ウヘェ~!!」っていきなりひっくり返るかと思ったわ…。
あ、そういえばこの場面で監督に「吹替えだからどうせ後ろ姿しか使わない」と言われたり、プロデューサー室でアマンダに「あんたは黙ってて!」と言われて「はい!」て脇に下がったりするところ、「20世紀号に乗って」のブルースちゃんを思いだしてめっちゃツボりましたwwwブルースちゃんと言えば後頭部だし、大物女優に怒られてヒュンッとなるところでもホントそのまんまでwww
その後のタンゴレッスンの場面でも「Gato Bonito!!」の曲が使われていたし、あえての演出だとしたら田淵先生やりよるわ…話のまとめ方は今一つだけど(すみません)こういうファンサービスはありがたいです、サンキューな…!

私、男役スターさんが大勢の娘役さんを侍らす(笑)場面がとても好きなので、アマンダの最終試験でモテモテなコンラッド君にすっごいニヨニヨしちゃったんですけどw
でも一番印象的、かつグッと来たのは、アマンダさんとの別れの場面で彼女を抱きしめるところだったんですよねぇ…あの場面、アマンダ役のみとさん(梨花ますみ)の熱演が素晴らしかったし、それを静かに受け止めて別れを告げるさきちゃんのお芝居も凄く良かったな~…前半のビジュアル的なカッコ良さとは違う、コンラッドの男としてのカッコ良さはあの場面に凝縮されていたように思う(この作品の本当のヒロインはエステラではなく、アマンダだったのでは??とも思う)

最後のエステラとくっつくシーンはまぁ、ストーリー的には「???」だったし、飲食店のカウンターに乗って踊ったらダメでしょ!?とは思うものの(笑)明るく楽しくハッピーに終わってくれたので良かったです!!ダイナーの女主人、きゃび様(早花まこ)とのダンスも素敵だったしw
イケコ先生~!!ハリゴシは最後にお亡くなりになったりしないハッピーエンドでしたよ~!!!!!(「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」の制作発表会ネタ)

あ、あとそうだフィナーレ!!!あれさー!!なんなの!!??あんなに全力でこの世の女全てを撃ち落としに来る彩風咲奈が見られるなんて思ってなかったんですけど!!!????好きです!!!!!!!!!!
黒燕尾群舞も最高にカッコ良かったし、娘役さんたちとのダンスも滅茶滅茶カッコ良かったけど…デュエダン…すごい振付だった…何アレ…ウィンクにバキューンに…他にも何かやってらっしゃいましたよね??(あまりのことに記憶が飛んでる)
相手役のかのちゃん(潤花)が最初「ひゃ!」てなってしまったってのも分かるわ~…あんな男役の必殺技(?)を「超ウルトラスターマイン☆尺玉1万発!!」みたいな勢いで次々やられたらそりゃ「ひゃ!」てなるわ~…しかも至近距離でだもんね…頑張った、頑張ったぞかのちゃん…。

まぁそんなわけで話のオチにはモヤモヤしつつも、さきちゃんの歌もダンスもお芝居もこれでもか!というくらい堪能できた充実の2時間超でした!!観られて良かった!!
色々書いたけど、前の主演作「CAPTAIN NEMO」だからな…謎のモールス信号とか謎のマトカとかは出てこない分、良かった…かもしれない(ネモのトンチキっぷりも好きだけどね!)


☆エステラ・バーンズ@潤花

ポスターの印象で、もっとキッツイ性格のキャラかと思ったらそうでもなくてびっくりした!普通~に可愛いヒロインでした。
かのちゃん(潤花)、「ファントム」の時のメグの演技が印象的だったというか強烈だったというか…ちょっと苦手だったので心配だったんですが、最初から最後まで安定したお芝居で良かった…いや、他のお芝居では普通だから当たり前なんだけどw
しかしかのちゃんな…滅茶苦茶推されてる娘役さんですが…私はどうにもお顔が苦手でしてね…ゴニョゴニョ。
まぁ歌は心配だけどお芝居もダンスもできるし(ついでにスポンサーもついたらしいし?)このまま駆け上がっていくんでしょう。
あ、でも歌も前よりは安心して聴けたかな?高音は弱そうだったのでそこは今後の課題かと思いますが、抜擢されたからには研鑽を重ねてより素敵な娘役さんになっていってほしいなと思います。

しかしエステラのあのドレス、もうちょっと綺麗なラインにならなかったのかなぁ…あの時代のローウェストでクラシカルなドレスやワンピースって好きなんだけど、レースがもたついて見えたのが残念でした。女優になってから着ていたワンピースも、あのたすき掛けみたいな紐?のデザインが謎で気になっちゃって気になっちゃって…。
折角のヒロインなんだからもう少し綺麗なラインのお衣装を着せてあげて欲しかったなぁ…あ、でもウェイトレス姿は良かったです。


☆ジェリー・クロフォード@彩凪翔

前半の鼻持ちならない大スター!!っぷりが最っっっっっっっっっっっ高だっただけに、後半が……でしたが、それでも翔君は終始カッコ良く、美しく、素敵でした!!
いやでも後半のね、クスリで身を滅ぼしていく辺りは脚本の粗さが残念ではあったものの、翔君の鬼気迫る演技は素晴らしかったな…観ているこちらも、現実と夢の区別がつかなくなる感覚にゾクゾクしました…!
ジェリーはなぁ…設定は良かっただけに、脚本を丁寧に書き込めばもっと良いキャラになったと思うんだよなぁ~。特にアマンダとの関係や、ジェリー自身が抱えるコンプレックスや精神的な弱さが描かれていれば、もっと説得力のある物語になったと思う。勿体ない。
折角さきちゃんとバチバチ火花を散らして熱いお芝居ができるライバル役だったのにさ、前半は「何か嫌な奴」で、後半は「何か可哀想な人」で終わってしまうキャラクターになってしまったのがとても残念…残念だよ田淵先生…ライバルキャラの書き込みって大事なんだよ田淵先生~!!!
最後、生きていてくれたのは安心した…でもあの退場のさせ方はやっぱりな~モヤモヤする~!!

とか思ってたら、フィナーレが死ぬほどカッコ良くて全てのモヤモヤが吹っ飛びました!!!!!!!!
すごい…黒燕尾で背中向けて立っているだけで見ほれるカッコ良さ…田淵先生ありがとう、フィナーレ用意してくれてホントにありがとう!!

でも何であがちん(縣千)と組ませてタンゴ踊らせたの!!!???wwwwww

ナウオンステージを先に見てたから、翔君があがちんと組んで踊るのは知ってたけど…実際見ても「???なんでだ???」てなったわwww
男役同士が黒燕尾姿でタンゴを踊るとか、ぶっちゃけ大!好!物!!ですけど、それでも「????なんでだ????」てなったわwwwww

いや、だって男役同士でタンゴさせるなら、そこはさきちゃんとじゃない!!!!????(笑)

…いや、翔君と実際タンゴ踊ることになったらさきちゃんの身とか心臓とか色々心配ではあるけど(お察し)、でもほんとなんであがちんだったんだろうなぁ…スターとしての格の問題なんかなぁ…いや、あがちんは好きだけど、ホント…素敵だったけど不思議なフィナーレだった…w


☆アマンダ@梨花ますみ

キャスティング発表になった時に、みとさん(梨花ますみ)ってことは思った以上に「往年の」大女優なんだな~とびっくりしたアマンダさん。
でも結果的に、アマンダがみとさんくらい実際に年を重ねられた方だったからこそ、この作品は成立したんだなと思います。
あんまり言うとすみれコード的にもアレかもだけど、みとさんと翔君が恋人関係ってやっぱり無理があって、「アマンダのお金や地位だけが目的なんだろうな」と勘ぐってしまう並びですよね。これがもしアマンダ役が翔君と学年近めの上級生とかだったら、「本当はジェリーはアマンダを愛していたのでは?」とか深読みしてまいそう。なのでこのキャスティングはとても良かったと思います。
そしてアマンダの方は、本当にジェリーを愛していたんだろうな…というのが切ないところ。「自分にはもう若いころのような魅力はない」と頭では分かっていながら、嘘で着飾ってでも輝き続ける女優でいたいというアマンダの女心が、みとさんの熱演で痛いほど伝わってきました。彼女はきっと死ぬまでずっと女優なんだろうなぁ…。
もしかしたら、落下事故で重体になってしまったジェリーを陰でずっと面倒見続けたりするかもね。彼女の復讐劇は苦い結末になってしまったけど、その先に少しでも明るい未来もあればいいなと思います。


☆ピーウィー@真地佑果

あの髪型ずるくない!!!!????

いや~、さきちゃんとタンゴを踊る場面があるのは事前に知っていたし、稽古場風景も見たから大丈夫だと思っていたのに…まさかアフロ執事とは思わなかったから、出てきた瞬間吹き出すかと思った…www
そんなに出番が多いわけでも台詞が多いわけでもないのに、あの出オチ(と言ってすみません)インパクトが物凄くて、しばらく思いだし笑いしてしまってましたwいや、でもさきちゃんとのタンゴ素敵だったよ!!男役姿で女役を踊る真地くんというある意味貴重な瞬間が見られて良かったですw


☆ダイナーの女主人@早花まこ

「クセが強いんじゃ~~!!!!!!」

ときゃび様(早花まこ)が登場する度、頭の中で某芸人のツッコミ声が聞こえました。ホンっと濃かったし面白かったwww
コンラッドの「良いキャラしてる」っていう台詞、さきちゃんのアドリブかと思ったわwww
でもエステラを見守る優しい叔母さんとしての一面もあって、ダイナーの場面はどのシーンも安心感がありました。ダイナーの常連客2人も良い味出してるな~、誰が演じてるんだろ?と思ったら料理に頭突っ込むおじさんがまなはる(真那春人)だったのには驚きました…なるほど納得の安心感…(笑)


☆コンラッドのエキストラ仲間たち@煌羽レオ、眞ノ宮るい、縣千

配役を見た時に「めっちゃ踊れる人たちだ」と思ったお三方、劇中劇でも踊りまくってた!なるほど納得キャスティング~!!
ストーリー的に一番重要なのはカリちゃん(煌羽レオ)演じるマリオで、よくあのジェリーに取り入ったな…と敵ながらアッパレみたいな気持ちです。いやだってあの大スタージェリー様だよ?エキストラ風情の話なんて聞いてくれなさそうなのに、上手くやったな~マリオ!やったことはアレだけど!!カリちゃんのちょっと陰のあるミステリアスな雰囲気がハマっててとても良かったです。
あと特に何をしているわけでもないんだけど、あがちんが何かもう…気になって仕方なくてw私は1回のみの観劇だったので、さきちゃんを中心に観ていたのですが…オペラの視界の中にチラッチラ入り込んでくるあがちんが、常にニッコニコしていて空気読めてなさそうな雰囲気出してるのが何とも面白かったんですよねwwwあがちんて背が高くてスタイルも良いし、顔も整ってて芝居もできてダンスはあのキレなのに…見てると何か面白くなってきちゃうんだよなぁ~(けして悪い意味ではないです)これからも楽しみな男役さんの一人ですw
そして3人の中では一番大人しめというか、良い意味で普通の人って感じのはいちゃん(眞ノ宮るい)!も~癒し。はいちゃんは癒し。カリちゃんもあがちんも何か濃いから、はいちゃんが普通~な感じで舞台上にいてくれたのがとても良かったです。コンラッドも、はいちゃん演じるトーマスと一緒にいると何か落ち着くんじゃないかな。最後にコンラッドと映画を撮ろうって言ったのもトーマスなんじゃないかなって気がする。控えめだけど、はいちゃんがこの中にいてくれて良かったな~と思うエキストラ仲間チームでした。


あと、まなはるとしゅわっち(諏訪さき)の監督&助監督コンビも見ていて楽しかったし、記者たちがいっぱい出てくる場面ではケンジさん(ゆめ真音)をつい探してしまったよ~メガネ姿が可愛かったです!!

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